【とろみ食材として使う!? 】スーダンのオクラの使い方
日本では、夏になると小鉢などの副菜として大活躍するオクラ。和食のイメージが強いので驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、スーダンでも広く食べられている食材です。実はオクラは、諸説あるもののアフリカ北東部の原産説が有力な野菜で、スーダンは世界でも有数の生産国の一つでもあります。
日本では家庭菜園でも人気のあるオクラですが、成長が早く、まだ大丈夫かなと収穫せずにいるとあっという間に大きくなってしまいます。成長しすぎたオクラは筋張っていて食べるのが難しく、泣く泣く捨ててしまうことも……。
スーダンでは、日本の一般的なオクラより小さいものから大ぶりのものまで様々な大きさのオクラを見かけます。品種や収穫のタイミング、料理での使い方の違いもあり、存在感あるオクラはメイン料理や、料理の中でとろみを生み出す食材として使われています。
オクラの煮込み料理「バーミヤ」
スーダンでは、オクラを煮込んだ料理が家庭でよく食べられています。
オクラは現地では「バーミヤ」と呼ばれ、オクラそのものを指す場合と、オクラを使った煮込み料理を指す場合があります。煮込み料理のバーミヤは、オクラを肉やトマト、玉ねぎ、ニンニクなどと一緒に煮込み、主食と合わせて食べられます。
煮込み料理を作る際には、「ミフラーカ」と呼ばれる調理器具が使われることがあります。鍋の中の食材をすりつぶしたり、混ぜたりする際に使われる道具です。
バーミヤのような煮込み料理や、ミフラーカのような調理器具は、家庭の食事の中で日常的に見られます。
乾燥・粉末にして使うオクラ
生のオクラを使う料理をご紹介しましたが、「ウェーカ」と呼ばれる乾燥オクラを粉末状にしたものも、料理に使われています。日本で水溶き片栗粉が使われる場面に近い役割として、とろみを出す材料の一つとして利用されているのです。
乾燥オクラは、スーダンの高温で乾燥した気候を活かして作られる伝統的な保存食です。長期保存が可能なことから、昔から人々の暮らしを支えてきた生活の知恵の一つとなっています。
スーダンの市場では、生のオクラも乾燥オクラも売られています。乾燥オクラは、注文すると、その場で粉砕機で粉末状にしてもらうことも可能です。こうした加工の工夫も含めて、オクラは日常の食卓で幅広く使われている食材です。
身近だけれど使い方に違い
日本ではオクラは、小鉢や和え物など、副菜として食べられることが多い野菜です。
一方スーダンでは、オクラは煮込み料理の具材として使われるほか、乾燥させて粉末状にしたものを煮込み料理に加え、とろみを出すためにも使われています。スーダンは、手で食べる文化を持つ国です。このようなとろみのある煮込み料理は、主食と一緒に手で食べられることが多く、食べ方に合わせて料理の形が工夫されているともいえます。
オクラは日本では「ネバネバした食感を楽しむ野菜」として知られていますが、スーダンでは「とろみを生み出す食材」として食卓に欠かせない存在になっています。
同じ野菜でも、使い方や役割には土地の食文化が反映されています。日常の食材からも、その地域の暮らしの工夫が見えてくるかもしれません。
