【色鮮やかな一枚布】スーダン女性を彩る伝統衣装
Photo: Junji Naito
スーダンの街を歩いていると、色鮮やかな布を身にまとった女性たちの姿が目に入ります。
その装いは、スーダン女性の伝統衣装「トーブ」。
一枚の大きな布を身にまとい、色や柄、素材の違いによってさまざまな表情を見せます。
日常のお出かけから結婚式などの特別な日まで、トーブは多くの女性に親しまれてきました。
今回は、スーダン女性の暮らしを彩る伝統衣装「トーブ」の魅力をご紹介します。
トーブってどんな服?
トーブは、一枚の大きな布を体に巻いて着る、スーダン女性を代表する伝統衣装です。長さ4~5メートル、幅1.5メートルほどの布を体に巻き、肩や頭にかけて身にまとうのが特徴です。
トーブの下には、長袖のシャツやスカート、パンツなどの洋服を身につけ、その上からトーブをまといます。現在のスーダンでは、既婚女性が日常的に着用することが一般的です。
落ち着いた色味のものから華やかな柄入りまでデザインはさまざまで、素材も普段使いのものから、お出かけ用の透け感のある生地まで多くの種類があります。同じトーブでも、色や柄、生地によって印象は大きく変わります。
日常生活では、急な来客の際に部屋着や寝間着の上からさっとトーブをまとって応対する姿も見られます。特別な日の衣装というだけでなく、暮らしの中で身近に親しまれている存在です。
白いトーブが映えるフォーマルな場
色鮮やかなトーブが印象的な一方で、白いトーブもスーダンでは大切な装いの一つです。
行政機関、病院、学校などでは、フォーマルな装いとして、白いトーブを身にまとった女性を見かけることがあります。白いトーブは落ち着いた印象があり、公的な場や仕事の場にふさわしい装いとして親しまれています。
日常を彩るカラフルな装い
日本では落ち着いた色の服を目にすることが多い一方、スーダンでは赤や青、緑、黄色など、鮮やかな色合いのトーブを身にまとった女性を日常的に見かけます。
日本では少し派手に感じるような色も、スーダンでは日常の装いの一つです。街中で色とりどりのトーブが風になびく様子は、とても印象的です。女性たちは、自分の好みや、その日の気分、訪れる場所に合わせて、色や柄を選びながらおしゃれを楽しみます。
特別な日は、さらに華やかに
結婚式やお祝いの席では、普段よりも華やかなトーブを身につける女性が多く見られます。
鮮やかな色合いに加え、刺繍やラメの入った生地、アクセサリーを合わせるなど、それぞれ思い思いの装いを楽しみます。中には、トーブに絵を描いたり、スパンコールを縫い付けたりして、自分らしいデザインに仕上げる人もいます。自分で飾り付けをすることもあれば、得意な人に依頼することもあります。
きらびやかなトーブをまとった女性たちの姿も、お祝いの席ならではの風景です。
トーブから見えるスーダンの暮らし
トーブは、日常生活から結婚式などの特別な日まで、さまざまな場面で着用され、スーダン女性の暮らしに寄り添ってきました。
色や柄、素材の選び方にも一人ひとりの好みが表れ、その人らしい装いが生まれます。
一枚の布でありながら、着こなしや色使いは実にさまざまです。街を彩る色鮮やかなトーブは、スーダンの人々の暮らしや文化を知る一つの入口になるかもしれません。
