【バオバブが飲み物に!?】スーダンで親しまれる伝統ジュース
アフリカを代表する、変わった形の木として知られるバオバブ。
「悪魔の木」などと呼ばれることもありますが、その果実はビタミンや食物繊維が豊富な“スーパーフード”でもあります。
スーダンでは、そんなバオバブの実から作るジュースが人気なんです。
暑い国で親しまれる伝統ジュース
一年を通して暑い日が続くスーダンでは、植物や果実を使ったさまざまな伝統ジュースが親しまれています。来客をもてなすときや家族が集まる食卓、ラマダン(断食月)中の断食明けの食事など、暮らしのさまざまな場面で飲まれます。
市場にはジュースの原料となる乾燥した植物や果実が並び、それらを水に浸し、砂糖を加えてジュースとして楽しみます。昔から家庭で作られてきた一方で、近年ではスーパーなどで手軽に購入できる商品も増えています。
タバルディー(ゴンゴレース)
バオバブ(https://rocinantes.org/sudan/2026/07/08/493/)の実の果肉から作られるジュースは、タバルディー(ゴンゴレース)と呼ばれます。
乾燥した果肉を水に溶かし、砂糖を加えて作ります。さっぱりとした酸味が特徴です。実際に飲んでみると、口いっぱいに広がるほどよい酸味が心地よく、「真夏に屋外で活動したあとに飲むスポーツドリンクのように、暑さで火照った体がほっと落ち着く」感覚がありました。
現在では、ペットボトル飲料として販売されているほか、水に溶かすだけで作れる粉末製品も販売されています。
カルカデ
カルカデは、日本でハイビスカスティーとして知られています。鮮やかな赤色から、ローズティーのようにハイビスカスの花びらを使っていると思われがちですが、実際に使用されているのはローゼル(ハイビスカス属の植物)の花が終わったあとに大きく育つ「がく」の部分。このがくを乾燥させることで、カルカデ特有の鮮やかな色と爽やかな酸味が生まれます。
スーダンでは、子どもから大人まで親しまれている定番の飲み物です。砂糖を加えて冷やしたジュースのように楽しむことも多く、暑い気候の中で喉を潤す定番の一杯となっています。家庭で手作りされるほか、市場では乾燥したカルカデや、工場で加工された粉末製品、手軽に楽しめるティーバッグなども販売されています。
スーダンでは一般的な赤いカルカデのほかに、白いカルカデも栽培されています。ロシナンテスの事業地がある北コルドファン州も、その産地の一つです。
白いカルカデのジュースは透明に近い淡い黄色で、飲んでみると、赤いカルカデによく似た味わいではありますが、酸味はやや穏やかかな?と感じました。
アラデーブ
アラデーブは、マメ科の植物「タマリンド」のさや状の果実を使ったジュースです。熟した果肉には自然な酸味と甘みがあり、その味わいを生かしてジュースが作られています。
酸味だけでなく、どこかコクのある味わいが特徴で、「今回紹介するジュースの中では最も濃厚!」と感じました。
日本ではあまりなじみのない味ですが、スーダンでは古くから親しまれている伝統的な飲み物です。
暮らしの中に根付く味
どのジュースにも共通しているのは、砂糖をたっぷり入れて飲むことです。
砂糖の量を見ると「甘すぎるのでは?」と思うほどですが、不思議なことに、40℃を超える暑さの中で飲むと、その甘さがおいしく感じられます。
一杯のジュースにも、その土地の気候や暮らし、人々が育んできた食文化が映し出されています。
