特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2016.01.28

遊牧民が定住した理由

いつも、ロシナンテスを応援してくださり、ありがとうございます。
巡回診療に行っていたチームから連絡があり、「巡回しなくてはいけない新たな地域が出来た」、とのことです。
どういうことか、事情を呑み込めずに聞いていると、「遊牧民のいくつかの家族が定住を決めた」と事情がわかりました。
遊牧民がどのような暮らしを送っているのか、農耕民族である日本人には想像もできないと思われます。
私も実際に接する機会もあるのですが、一緒に生活をするわけではありませんので、そこまでは彼らの生き方、考え方などを理解できていません。
彼らが定住を決めた理由は?と真っ先に思いました。
以前、ガダーレフ州でロシナンテスが診療所を建設したマンスーラという村があったのですが、そこの長老の方から、いろいろと話を伺ったのを思い出しました。
長老は、若かりし頃、遊牧民であり、動物を連れ、自分の家族を連れて、各地を遊牧して生活したそうです。
メッカ巡礼に行った際には、メッカから帰ってきたら自分の家がどこにあるのか分からずに苦労したよ!という話には、思わず笑ってしまいました。
「なぜ、定住することを選んだのですか?」との質問に、長老は即答してくれました。
「教育です」
心の底から感心をしました。
長老の息子さんは、鞭でたたかれながら学校に行き、その後医師となり、ロシナンテスがお世話になる州保健省の大臣までなったのですから。
現在の巡回診療している地域での遊牧民の定住化の理由は、そのことがあっただけに興味津々でした。
一番の理由は、
「幹線道路ができるから」
ということです。
写真は、今の道の様子で、砂煙が舞いますし、雨季には走行が困難になります。
DSC_6862.JPG
遊牧民の方々は、自分たちが回る土地を、自分たちの土地と思っているようです。
彼らの思いとは別に、大きな幹線道路が出来て、他の定住者が来るのであれば、自分たちこそ、ここの定住者たるべき!と考えたようです。
我々は、医療を通じて彼らの生活が良くなるように、彼らとも協力してまいります。
また、彼らの生活を通じて、学ぶべき点も多くあるかと思います。私にその能力があるかわかりませんが、学ばせていただきたいと思います。