特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2015.03.15

スーダンの音楽、踊り

いつも、ロシナンテスを応援してくださいまして、ありがとうございます。
さて、先日まで日本からの客人がいて、ロシナンテスの巡回診療に関わる村の有力者が、我々を招待してくれました。
最初は、普通の食事会と思っていましたが、良い方に我々の期待を裏切ってくれました。
まず、タンブールと呼ばれるスーダン伝統のギターとドラムが用意されています。
そして、スーダンの音楽が奏でられます。
イスラムの文化は華美なことを嫌う傾向にあり、「音楽は歌ではなく、これは話し言葉である」という良い意味での詭弁をすることがあります。はっきりと、音楽に物語があります。語り掛けてくるようで、日本での民謡に似ています。
その音楽に合わせて、手を高々と挙げて、足を踏み鳴らす踊りをしますが、今回は御近所の80歳になるという御老人が、見事な踊りを披露してくれました。頭の先から、足の先、指の先まで神経が行き届いて、音楽に合わせて、身体の全てが踊りだします。
一曲、踊り終わると、御近所なので、家に帰ります。そして、再び登場するのですが、徐々に興に乗ってきて、家から剣をもってきました。日本でも侍の時代には、日本刀を持って演舞したようですが、スーダンでは現代にも生きています。スーダンの剣をもって、見事に舞うのです。
また、音楽は、踊りに合わせて音の強弱を変化させ、音楽と踊りが一体化してきます。
それを見ている観衆は、大喜びとなります。家の中にいた女性や子供達も外に出てきて、御老体のその見事な舞に感嘆の拍手をします。音楽、踊り、そして観衆が一体となるのがわかります。この昂揚感は、何とも言えません。
日本と違うのは、全くお酒が入っていない点です。それだけ、この昂揚感が純粋に感じられます。
みんなで、唄い、踊り、そして笑いという、この行為は、長年の間、スーダンの民の中で引き継がれてきたことでしょう。おそらく、どの国、地方、地域のもあると思います。それは、人間が生きていくうえでの知恵のひとつなのかもしれません。「医」というものを深く考察すると、このようなものに「癒し」があり、「病」にならないようにしてきたのかもしれません。
日本でも盆踊りなどに、その意味があるやもしれません。
今度は、スーダンにいる日本人で炭坑節でも踊りましょうかね。
音楽と踊りそれに観衆.jpg