特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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日本2015.02.08

北九州マラソン

スーダンは、2月になり急に暑くなってきました。
少し前の寒さが懐かしいほどです。
さて、今日は私の故郷北九州でのマラソン大会があっています。
私は、昨年の第一回の北九州マラソン大会に出場しました。
自分にとっての初めてのマラソンで、一年前くらいから走り込みをして準備をしていたのですが、直前は忙しくて走り込みが出来ずに、不安だらけで本番を迎えました。また、シューズをスーダンに忘れてくるという失態を演じ、マラソンの前日に新しい靴を購入するという事態でした。
そんな不安の中で、大学ラグビーの後輩で、現在北京の日本大使館の医務官である宮武君が伴走してくれることで、随分と心強く思いました。
スタート地点では、ロシナンテスの看板をもって、大きな声で声援を送ってくださる方がいます。
声の主は、すぐにわかります。柴田先生です。私の高校時代の恩師で、ロシナンテスの理事もお願いしています。
昨年には、齢80を超える最高齢でスーダンにいらしてくださいました。柴田先生には、いつでも本当に励ましてもらっています。
小雨の降る寒い中、集団で走っていきますが、スタート地点の勝山公園から、自分の慣れ親しんでいる道を走り、自宅近くの到津、七條、荒生田、大蔵付近を走るときは、知人の応援も多く、小さいころから見慣れた皿倉山を見ながら、全く疲れというものを感じずに走れました。
牧山の坂を越え、調子よく小倉高校付近まで来た時に、トイレに行きたくなりました。スーパーの駐車場に置かれた臨時のトイレで多くの人がトイレ待ちの状態です。この待ち時間で身体が完全に冷えて固まってしまいました。このトイレ休憩の後に、走りが急に重くなりました。
そんなときに、ロシナンテスを設立当初から応援してくれている大和興業の海原君の御両親が沿道で応援してくれていました。そして、干しぶどうを二つほど頂きました。これは、私も驚いたのですが、干しぶどうが飢えた身体に染み渡っていくのを感じました。
それでまた気力がさえ、小倉駅までしっかりと走ることが出来ました。面白いもので、親しみのある道を走るのは、あまり苦ではありません。小倉駅を過ぎて門司に入ると、もちろん知っている道ではありますが、親しみのある道ではなく、それと後半戦に入りますので、体力的な疲れも重なり、とても辛かったです。しかし、そんなときでもロシナンテスを応援してくださっている湖月堂さんがいて、のどを詰まらせながらも、栗饅頭を頬張りました。
門司に入ってからは、家内の獅子奮迅のサポートがありました。JRを使って移動して、私が走ってくるのを待ち、コールドスプレーを足にかけてくれます。痙攣しかけている足の筋肉が、コールドスプレーをかけてもらった後には、魔法のように痙攣が治まります。
マラソンの最後の方になると、走っているのか歩いているのか、わからないようなスピードになり、私の横を高齢者のランナーが、しっかりとした足取りで抜き去っていきます。前半戦は、私の方が早かったのでしょうが、後半にばてて私の走る速度が落ちると、はじめからゆっくりとした、しかし変わらぬスピードで高齢者ランナーたちは、私に追いつき、追い越していくのです。私は、「継続する力」の凄さを改めて、感じ入りました。私の人生も、まさに私の今回の走りの如く、最初は好調なのですが、そのスピードがついていかずに、最後はだらだらとなっていっています。最初は抑えつつも、変わらず、走りを継続させていく方法を今後は学んでいきたいと思います。
八幡、戸畑、小倉そして門司と沿道で、本当に多くの方々に声援されて走り切ることができました。マラソンを一人でやれといっても、おそらく途中で放棄していたと確信します。皆様の応援があってこそ完走ができました。今更ながらですが、本当にありがとうございました。
今年は残念ながら、スーダンでの仕事を優先させて、北九州マラソンを走ることができませんでした。
ロシナンテスからは、海原君父子がリレーマラソンを行っています。
おそらく、沿道を沸かせていることだと思います。
最後に、私がこのマラソンを完走することを条件に、ジャストギビングという団体によって寄付を集めました。その御寄付を用いまして巡回診療用のランドクルーザーを購入することが出来ました。スーダンでは、免税などの手続きに時間がかかり、北九州マラソンからちょうど一年が経過して、ランドクルーザーを走らせることが出来ています。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
遠く、スーダンにいても、故郷のことは気になります。
北九州マラソンに参加された方々、そして北九州マラソンを運営されてきた方々、お疲れ様でした。
いつか、また北九州マラソンを走りたいと思います。