特定非営利活動法人ロシナンテス

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スーダン2015.01.12

ロシナンテスから保健省の管轄となった診療所

いつも、ロシナンテスを応援してくださり、ありがとうございます。
さて、一年半ぶりに訪問したガダーレフのマンスーラ村です。
ここは、2013年にロシナンテスがJICAと共同して診療所を建設した村です。
2013年6月にロシナンテスは、ガダーレフ州から活動地をハルツームに移しましたので、一番気になっているのが、この診療所がどう運営されていっているかでした。
我々にとって、ラッキーだったのは、マンスーラ村出身の医師がガダーレフ州の保健大臣に就任していることでした。
大臣は、アブダッラ医師であり、彼は長い間ロシナンテスのカウンターパートとして一緒に保健行政を行ってきました。
2011年には、ロシナンテスの招聘で日本に来て、ちょうど東北大震災があり、震災の日は我々日本人と一緒にビルの一室で一晩を過ごした経緯もあります。あのときは、ロシナンテスのスポーツ担当の西條君がアブダッラ医師たちを東京から関西空港まで連れていき、海原君が北九州から関西空港まで駆けつけ、出国の手配を行ってくれました。
アブダッラ医師は、出会ってから、あのときは日本の皆さんにお世話になったと、懐かしがっていました。
そして、「ロシナンテスが出て行った後も、しっかりと診療所を運営しているから一緒に見よう」と言ってくれました。
我々がいたときは、医療専門職は保健省のスタッフであり、ロシナンテスが特別手当を出しての勤務で、あとはロシナンテスのスタッフとしていました。ロシナンテスから保健省の管轄になってから、医師、看護師、検査技師、事務員、それに救急車の運転手に雑務担当と全て保健省の雇用となっています。
このうち、事務員と運転手と雑務担当は隣村のシェリフ・ハサバッラ村出身の村人です。
これらのチームは、日中はシェリフ・ハサバッラ村の診療所で仕事をして、夜間にマンスーラでの診療を行います。
両村の距離は5キロで、救急車に乗っての移動となります。
また、宿舎はシェリフ・ハサバッラ村にあり、医師、看護師、そして検査技師はそこに寝泊まりします。
週末は約100キロ離れたガダーレフの町へと3人の専門職は帰っていきます。
我々は、診療所の建設と運営の他に、村落助産師の育成を行いました。
助産師は、もちろんスーダンにはたくさんいますが、地域には、なかなかいません。
そこで、助産師ほどの高度の教育を受けずとも、地域にいる女性に勉強してもらって村落助産師となり、
定期的に来る助産師と協力をして、地域の母子保健を行っていくことを行いました。
そのすべての村落助産師さんが活躍してくれていたのには、本当に嬉しかったです。
ロシナンテスが彼女たちに贈ったロバ車も活躍してくれています。
これは、我々がいたときは車での移動でしたが、我々がいなくなれば、彼女たちが一番扱いやすいロバを使っての移動を考えました。そして、「公用で使う以外は、大いに私用に使ってもらって、水を売ったり、タクシー代わりとなったりして、お金を稼いで良いですよ」と、自由に副収入も認めたことが、持続性につながっているのでしょう。
かつてロシナンテスの看護師として活動していた小柳加奈さん(旧姓辰野さん)が赤ちゃんを出産して写真をちょうど送ってくれたところだったので、村落助産師の人たちに見せると、みんなが写真に向かってキスをしはじめました。本当に微笑ましい光景でした。
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辰野さん、成田さん、櫻井さんそれに医師である矢野先生、そして岩間さん、その他多くのスタッフが現場で頑張ってくれたからこそ、地域住民の方々が「今」を頑張っているのだと思います。
この現場に来られたことに、そして、ここに関わってきた全ての方々に感謝したいと思います。