特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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その他2014.05.13

それぞれの桜

スーダンは、現在一年で一番暑い時期を迎えています。
日中の気温は50度を超えています。
夜は若干気温も落ちますが、室温で30度を下回ることはありません。
そんな中、冷房をつけずに、扇風機で寝ています。
汗を大量にかいているのでしょうが、乾燥しているために、べとついた感じはありません。
慣れとは、恐ろしいもので、結構心地よく寝ることが出来ています。
さて、そんなスーダンにうれしい知らせが届きました。
東北の閖上桜が咲いた写真が送られてきました。
震災で遮るものがなくなった日和山に直接、潮風が当たりますので、過酷な自然環境に強い山桜を植えました。
それゆえ、葉っぱと花が一緒に愛でられ、たわわに咲いた満開の桜とは、ちょっと趣が違いますが、それはそれで素晴らしいです。
全く気には留めていませんでしたが、私の生涯において今年が一番、桜を愛でることが出来たのではないかと思います。
九州では、終わりかけでしたが、桜が私の帰国を待っているかのように、最後の花びらを落とさずに綺麗な姿を見せてくれました。
東京では、靖国神社に行き、一人でかなりの時間を桜の下で過ごしました。
靖国神社で購入した冊子を読みながら、そこに舞い落ちる桜の花びらが、私に何かを伝えようとしているかのようでした。
そして、米国に渡り、ワシントンでの満開の桜が私を出迎えてくれました。
ワシントン在住の友人が一年で一番素晴らしい日だ、と言っていました。
アーリントン墓地で、見た桜は複雑な心境となりました。
アメリカの人たちも、その正義のもとに亡くなっていったのでしょう。
靖国とアーリントンの両方の桜を見て、それぞれの立場で考えることの重要さと改めて知りました。
桜は、これから葉をたくさんつけ、太陽の光を大いに浴び、暑い夏を過ごし、秋になり、葉を落とし、寒い冬を耐え、そしてその寒さのために、きれいな花となるそうですが、そしてまた来年の春に花を咲かせるのでしょう。
私も、暑いスーダンで、未来の為に、今をしっかりと生きていきます。
川原尚行