スーダンに来た日本の女性歯科医
いま、スーダンに日本から女性の歯科医が二名いらしています。
もともとは、ロシナンテスのスポーツ事業があり、スポーツと絡めて医療が行えたらよいとの発想からです。
「楽しく、歯科健診を!」
その発想で、この事業を始めました。
私と同じ大学出身の元気いっぱいの二人の歯科医ですが、
私も驚くほどに、全てがうまくいっています。
スーダンという国は、予定を立てても、立てただけ損くらいの、全く予想しなかったことだらけを日常としています。
しかし、今回の歯科医のスーダン訪問は、まるで、御ぜん立てされていたようです。
日本から持ってきた歯ブラシ千本が税関に引っかかると思いきや、何もなく、
ハルツーム大学の歯学部長が迎え、歯学部の学生たちともすぐに打ち解け、
健診は学生さんたちと喜々として行っています。
そして、歯学部生に講義を行い、大使館の医務官には、とてもよく対応していただき、
健診の合間の二日は、ピラミッドツアーに出かけていきました。
私がいくら狙っても、こんなにうまく事は運びません。
この歯科医の方々のもつ、天性のものがあるのやもしれません。
そして、歯科に関わるロシナンテスの構想を話しましたが、面白いことに気が付きました。
彼女たちは、とても前向きに可能性をつきつめて、話をしていきますが、
私の方はと言えば、スーダン政府が、HACとか、スーダンにおけるNGOは、とか難しいことばっかり言って、消極的なのです。
以前の私は、今スーダンに来たばかりの歯科の先生方のように、前向きだったのを思い出します。
こりゃいかん、と思い、ダメだと知っていても、やったるで!という意気込みを再度吹き込まれたようです。
歯科の先生から、「これをした方がよいよ」という言葉を素直に聞きたいと思います。
スーダンにおいて日本の協力で歯科が大きく発展するのか、
どうぞ、見守ってください。
川原尚行