日本からの客人
2泊3日で日本から客人がスーダンに来られました。
通常は、スーダンというと、危険な国だから、行くのに慎重な姿勢になりがちですが、
その客人は、さっさとおひとりで東京のスーダン大使館へと行き、ビザを取得し
いともあっさりとスーダンに来られました。
そして、あっという間にスーダンを離れていきました。
その間、スーダンの様子をどれだけお見せすることが出来たのかはわかりませんが
「また来ます」
との言葉を残していきました。
おそらく、再びやってくるでしょう。
何かの可能性を見出して下さったのかもしれません。
それが、見える人と、見えない人がいると思いますが、
日本にある「いわゆる常識的」な情報を鵜呑みにしていると、可能性は全く見えないと思います。
スーダンという国は、そのような意味でリトマス試験紙のような役目があるようにも思えます。
ナイル川に満月が浮かぶ情景を見ながらコーヒーが飲めるローカル茶店に行きました。
汚いところですが、目の前の情景は一級品です。
それから、スーダンで一番素晴らしいホテルにお連れしました。
今度は、高層ビルから眺めるナイル川です。
日本でも高層ビルもあれば、田舎の農村風景があります。
そのどちらもが、日本です。
スーダンでも同様です。発展している部分もあれば、そうでないところもあります。
さて、その方との話の中で、興味あるものがありました。
その方は、仕事の依頼がたくさんきて、どうしてもお断りしなくてはならない状況の時は
菓子折りをもって仕事を断ってきた、というのです。
礼を尽くす、とはこういうことなのでしょう。
私自身、多くの講演依頼が来ますが、スーダンで活動しますし、日本に帰国した際なども忙しくて
ご依頼のあった講演の全てを引き受けるわけにはいきません。
私自身が菓子折りをもってお断りすべきなのでしょうが、それも出来ずに、でも可能な限りの
礼を尽くす、ということをしなくてはなりません。
たまには、日本からの風をこうして感じられることは、大変ありがたいことです。
ラマダンも後半戦に入りました。
また、精進してまいります。
川原尚行