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スーダン2013.02.07

ハルツームにいる南スーダンの子供たち

2011年、震災の後、南北スーダンの子供たちを被災地そして京都、東京、長崎と連れて行きました。
それが、御縁となって今でも南スーダンの人たちと関係を保っています。
マリオという、身長2メートルの、心優しき男がいます。
彼は、ハルツームにいる南スーダンの子供たちに、各種のイベントを行って、厳しい環境の中、
子供たちを楽しませてきています。
そのマリオから、ぜひとも連れて行きたいところがある、と言われ、息子と椎葉君と一緒に行きました。
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2011年、スーダンから南スーダンは独立しました。
スーダンの首都のハルツームには、多くの南スーダンの人たちが住んでいました。
もともとは、戦乱のあった南スーダンから戦火を逃れて、ハルツームへとやってきた人たちです。
もう20年以上も前です。
国内避難民と呼ばれています。
彼らは、ハルツームの中で仕事をはじめ、子供を学校にやり、難民キャンプというより村落を形成していきました。
それが、新しい国ができたとのことで、南スーダンに戻っていきました。
これには、巨額なお金が必要ですが、国連の支援などもありました。
ただし、南に帰った人たちから、家はない、仕事はない、学校はない、病院がないと言われ、
ハルツームに留まる人たちも出てきました。
しかし、スーダン政府は、南スーダンの人たちが仕事をすることを許さず、結局多くの人たちが
職を失って、再び難民化する現状が起きています。
そして、また再び南スーダンに帰りたい、と言っています。
最近は、スーダンと南スーダンとの関係は修復され、南スーダンに人たちは外国人登録を行って
仕事が出来るようになったと聞いています。
まさに、政治に振り回されています。
roci_20130207_kawahara_02.JPG
そのような中、マリオに連れられての学校訪問でした。
子供たちを前にして、難しいことは一切言わずに、挨拶を交わし、バレーボールをし、
そして一緒に歌をうたい、ダンスを踊りました。
日本から持ってきたお菓子をプレゼントしましたが、数が足りてなく、どうしようかと思っていたら
大きな子どもが、「小さな子どもにあげてください、私はいりませんから」と言われ、非常に感心しました。
南スーダンの踊りは、とてもエネルギッシュです。
男女が別々の列をつくり、相対します。
そして、全員が歌を歌う中、男の子2人が女の子のところに行き、好きな女の子の前に行って
踊りを促します。
それに呼応して、女の子が男の子と中央に出てきます。
男の子が、足を踏み鳴らして女の子に歩み寄ります。
女の子も、それに合わせて足を踏み鳴らします。
これが、見事な踊りで、人間の根源の部分の男女の求愛を表現していました。
我が息子と椎葉君は、その中にまぎれて踊りました。
女の子を誘いに行き、それに応じてくれ、女の子も踊ってくれます。
断然、女の子の踊りの方が上手です。
大爆笑の渦の中、みんなで踊ります。
生きるって、こんなことなんだ!と強く感じました。
目の前の喜びを最大限に感受して、それでみんなで笑顔になる。
アフリカの子供たちに教えられています。
その後、再び難民キャンプと化したところに行きました。
上述しましたが、南スーダンが独立してからできた難民キャンプです。
外に机をおいて教会をつくっています。
いろいろと、援助してくれとの話がでてきます。
表面的なことでは、何も変わりません。
問題は深いところにあります。
なぜ、こうなったのか、歴史を知ることから、考えないといけません。
翌日、南スーダンの人たちが、売っている動物の置物や、首飾りをたくさん購入しました。
そんなことしか、出来ませんが。
南北スーダン問題は、極めて難しいですが、子供たちの笑顔が続くようにと願うのみです。
川原尚行