特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2012.12.28

ロシナンテスの2012年

roci_20121228_kawahara.JPG
フェースブックを使用するようになって、どうもブログの方が疎かになってきています。
どうも、すいません。
人というのは、イージーな方に流されるものですね。
この年の後半から、実は十分な時間をかけてデスクワークできなかったのです。
ちょっと、反省もしています。
さて、最後くらいは締めたいと思います。


今年は、なんといっても、スーダン政府からの活動停止命令が来たことが一番の出来事です。
ちょうど、私が帰国した、その日にスーダンから連絡を受けました。
スーダンからの飛行機が砂嵐で飛ばずに、飛行場に何時間も待機させられ、疲れ切って一日遅れで日本に到着した直後だったような気がします。
それから、スーダンに連絡を取り、翌日には再び機中の人となり、スーダンに戻りました。
スーダン政府の強靭な態度にビビったものですが、腹を据えて、交渉を重ね、
JICAの名目で事業を継続するという、ウルトラCで乗り切りました。
これには、我々だけでなく、在スーダン日本大使館、外務省、JICAスーダン事務所、JICA本部など
本当に多くの方々からの協力を得ることが出来ました。
おそらく、JICAにとっても初めての措置だと思います。
スーダン政府から活動停止命令が出るように、スーダン政府の我々の事業の評価は低く
スーダン人スタッフを含めて、ロシナンテススタッフ一同相当に落ち込みました。
しかし、秋に日本からJICAの評価団が我々の事業の評価を行い、極めて高い評価を下してくださいました。
これには、我々よりもスーダン人スタッフや、この事業に関わっている村の人たちでした。
また、我々を取り巻くスーダン人サポーターが各方面でロシナンテスを支援してくれました。
我々が危機に立たされたからこそ、このようにして強い結びつきが出来ました。そう考えると、スーダン政府に逆に感謝しなければなりません。
私は、活動停止命令を下されて以降、ハルツームから他所の州に行くことが許されず、幽閉状態でした。
しかし、粘り強く、スーダン政府の関係者と個人的な友好関係を持つことに努め、彼らの態度が徐々に変化していきました。
そして、今日スーダン政府のNGO担当者と会議を持ちました。
すると、驚いたことに、日本のNGOは素晴らしい、是非ともスーダン国内で活動を展開してくれ、と依頼されました。
スーダン政府と付き合っていると、このようなことを幾度も経験しましたが、半年経過して、彼らの態度が見事に180度変わりました。
スーダン政府との付き合い方に関して、ロシナンテスのスーダン人スタッフに細かな指示を受けました。
彼らの根本的なアドバイスは、川原の人柄を前面に出して、個人的に仲良くなれ、というものでした。
NGO関連の政府要人を待ち伏せしてドライバーのいないのを見計らって、私の車に乗せるなど、芸の細かなことも行いました。
ある方が、「スーダンと付き合うのは、まるで悪女と付き合うようだ」といったのを思い出しました。
私は悪女と付き合ったことは、幸いありませんが、何となく、こんな感じなのかな、と思います。
根底にあるのは、スーダンを好きになっていることです。
でも、またいつか、裏切られる時もあるのでしょうね。
そして、また仲良くなる。そんなのの繰り返しでしょう。
相手のご機嫌な時に、取り交わすべき書類の準備をしなくてはいけません。
これをローカルスタッフと急ぎ用意しています。
年の瀬に、お天道様から、ちょっと微笑まれた感じです。
震災以後、スーダンで活動をしながら、東北でも活動を継続させています。
東北にも、お天道様に微笑まれるように、精進していきます。
では、みなさま良いお年をお迎えください。
川原尚行
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