ラマダン
ラマダンが始まり最初の一週間が過ぎました。
今年のラマダンは、7月20日から一か月ですが、思ったよりも涼しく、その点では恵まれています。
おそらく、日本の方が暑い、いやらしい夏のような気がします。
今年は、ラマダンといえども、やるべきことが多く、仕事をして、さらにラマダンもして
充実している時を過ごしています。
ラマダン中は、イフタールといって、御日様が沈んで食べる食事のことですが、
そのイフタールを外でご近所さんと一緒に食べます。
今年、引っ越しを行いましたので、新しい土地でのイフタールです。
ここの大家さんは厳格なるイスラム教徒です。
食べる順番があるのかどうか、不明ですが、ここの大家さんがしているとおりにします。
最初に、なつめやしを食べ、それから豆を食べ、
そしてヘルモルやハイビスカスティなどの飲み物を頂きます。
ガツガツ食べるのではなく、ゆっくりと頂いています。
ほんのわずかを口にしただけで、お祈りの支度に入ります。
私も、それに倣い、お祈りの列へと加わります。
お祈りの後、再び食事です。
最初のが前菜で、今度のがメインディッシュです。
フールと呼ばれる豆料理
アシーダと呼ばれるラマダンの定番料理
それに肉を煮たものが出てきます。
毎日、同じものです。
最後にお茶を飲みます。
これに毎日参加し、それも準備から後片付けまで行っていると
大家さんから、話があると部屋に連れて行かれ
「おまえのやっていることは、敬虔なイスラム教徒が行っていることと同じだ。
ぜひともイスラム教徒になってくれ」
「私はイスラム教を素晴らしい宗教と思って見ています。
そして信じているものはお天道様です。
それは、日本人の宗教観です」
と、答えているものの、こうしてラマダンしていますし、
気が付けば、酒も飲んでいないし、
何となく、お祈りすると気分が落ち着くし、
これは、私がイスラム教徒になる予兆なのでしょうか。
そんなことを感じながら、ラマダンを過ごしています。
川原尚行