特定非営利活動法人ロシナンテス

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スーダン2012.07.19

ロシナンテスはスーダンで活動を継続させます

前回のブログで、スーダン東部の活動を停止、と書いたことにより、多くの方からご指摘を頂きました。
「川原はもうスーダンにいられないのか?」
「スーダン政府に憤りを感じる」
「そのようなスーダン政府なら、もう、スーダンから撤退すれば」
今の事情を説明するのには、一苦労ですが、再度説明させていただきます。
まず、私はロシナンテスのスーダン事務所代表として、スーダンに居続けます。
ロシナンテスの事業はスーダン東部に限った活動ではありません。
スーダン政府がNGOの活動を非常に厳しく管理、そして制限を加えてくるために、いろんな方策を取っています。
まずは、スーダン東部での活動はHACに登録したもので正式にロシナンテスの活動としてきたものでした。
それと同時に、首都のハルツームでの病院の支援も行っています。
日本の大学や医療機関などから、多くの医療関係者がハルツームの病院支援にやってこられました。
また、日本の医学生を中心として、多くの学生さんたちがスーダンを訪問しています。
そして、スーダンの医療関係者を日本へと研修・視察へと送り出し、日本で受け入れてもいます。
我々は、これを交流事業として位置付けていますが、この事業に関しては、HACと正式に契約を交わしていませんでした。
それは、日本の学生さんたちのスーダンでの研修は、NGO活動には入れられない、と言われました。
スーダンで認められるNGO活動は、専門家によるものに限り、研修の場とすべきでない、との見解を言われたのです。
多くのNGOであるインターン制度も、スーダンでは通用しないことになります。
上記のことがあり、この交流事業はハルツーム大学との協定に基づいて行う、ものとしています。
ゆえに、交流事業に関わってスーダンに来られる方は、スーダンの大学や病院からの招聘があって、スーダンへの入国ビザが発給されるようになっています。
学生さんたちが、ロシナンテスが行っていたスーダン東部への活動を視察に行くことが可能なのは、ハルツーム大学から旅行許可(トラベルパーミット)
が出され、またハルツーム大学とロシナンテスが協定関係にあることより、視察が可能なように組んであります。
スーダン政府が、ここまでNGOの活動に制限的であるのは、NGOの一員に紛れて、どんな人がスーダンに入ってきて、どんなことをされるのか、わからない、
といったことを考慮されてのものです。
また、我々はスポーツ事業も行っております。これはNGOの行うことではないとHACから契約されずに、これはスーダンサッカー協会との協定に基づき行っています。
今後、上記の交流事業に関して、正式にHACとの契約を行います。
さらに、スーダン東部で行ってきた母子保健事業をJICAの看板で行います。
スーダン政府に対して憤りを感じないとは言えません。
ただし、スーダン政府がどうしてこのような態度に出るのかを想像してみる必要はあります。
そして、日本という国の外交上での立場を考えます。
じっくりと考えると、こうなるのも仕方がない、とも考えられます。
スーダンは昨年、二つの国に分かれました。
宗教が、方やイスラム教で、一方はキリスト教もしくは土着宗教。
欧米の国の関心が高く、さらに中国の進出が目覚ましいです。
幸か不幸か、石油があります。南に多くあるようです。
日本の自衛隊が南に滞在して、活動を行っています。
二つに分かれた国をナイル川が流れています。
断片的には、こんな感じですが、私自身、スーダンでのNGO活動は今後大きな意味を持つと思っています。
スーダンにとっても、さらに日本にとっても、大きな意味であると感じます。
そして、基本的には「目の前の困っている人とともに歩み続けます」と、ロシナンテスの理念に定めたように
スーダンでの活動を継続させていこうと思います。
このブログという場で、これ以上の説明は難しく、あとは直接お話ししていければと思います。
川原尚行