スーダン政府から発出された、スーダン東部におけるロシナンテスの活動停止命令ですが、
スーダン政府との協議を重ねた結果、一度裁定がきまっているということで、
この裁定を覆すことはできずに、
６月３０日をもちまして、活動を終了しました。
ただし、この事業はＪＩＣＡとのパートナー事業であり、引き続きＪＩＣＡの事業として継続する、
というトリッキーなことにいたしました。
スーダン政府、日本の外務省、もちろんＪＩＣＡとも合意を得たうえです。
なんとも、複雑なものですが、外交というのは、一筋縄ではうまくいかないこともあります。
スーダン政府が出した裁定に、ロシナンテスは恐れ入り、活動を停止させますが、
ロシナンテスが活動している地元からの大変高い評価を受け、
また今年度に新規で診療所の建設を予定していることも踏まえ、
ＪＩＣＡがその事業を引き継ぐという形にします。
今までこの事業に関わってきたメンバーの変化はなく、
あくまでＪＩＣＡの傘下で仕事を継続していきます。
私自身は、あくまでロシナンテスのスーダン事務所の代表ですから、
私はこの事業とは一切関わりなく、他のスタッフが従事することになります。
来年の３月、もしくはこのゴタゴタで少し伸びるかもしれませんが、
それをもって、当事業は本当の意味を持って終了となります。
その後は、どう活動を継続させていくのか、どの地域が良いのか、
また同地域において、活動を深化させていくのか、考えてまいります。
先日、日本の高校で講演を行った後、高校生が質問しました。
「面倒くさいことありませんか？」
そのときは、
「遠くに目指すところがあり、それに向かって突き進んでゆこうとしています。
ゆえに、目の前のことは面倒くさくても、そう思いません」
と、答えましたが、今回のことは、本当に面倒くさかったです。
高校生から同じ質問があれば、その回答が変化していきます。
でも、のど元過ぎれば・・・の感じで、また同じ回答を繰り返すのかもしれません。
人生って、そんなものかも、と思いながら、まだ若干の面倒くさいことに取り組んでまいります。
川原尚行