北九州からの救急車
現在スーダン政府といろいろとやりあっていますが、その最中に私の、そしてロシナンテスの地元の北九州からスーダンに贈り物が届きました。
二台の救急車です。
これには、北九州市役所、青年会議所そして多くの北九州の方々が関わってくださいました。
また、輸送費の面では多くのロシナンテスサポーターの方々に援助いただきました。
本当にありがとうございます。
救急車をよく見ると、お分かりになると思いますが、子供の絵やらメッセージが書かれています。
これは、2011年の3月に、北九州の小学校に行って、そこでスーダンでの授業を行い、そして救急車に書いてもらったものです。
6年生で卒業間近の子供さんたちでした。
実は、スーダンの医師二名も、ちょうど北九州に招聘しているところで、本当に微笑ましい光景でした。
それが、一変するのです。
その直後に震災が起こりました。
スーダン人の医師たちは、ちょうど東京に行ったときで、急ぎすべてのスケジュールをキャンセルし、スーダンに帰る手続きを行いました。
私は、東北へと向かいました。
東北で救援活動をしながら、ロシナンテス本部は救急車の送り出しのことも手がけ、スーダンに送り出しました。
昨年のうちに、スーダンのみなとには到着したのですが、手続きに相当な時間を費やし、いまやいまやと待ち望んでいるところでした。
震災が起きて、一年と数か月がすぎ、東北事業部は大嶋君が切り盛りをして、私は軸足をスーダンに移していたときに、
スーダン政府からスーダン東部での活動停止命令です。
その対処で、スーダンの首都のハルツームそして日本に帰国し外務省やJICAと駆け巡り、スーダンに戻ってきて、
その善後策を講じているときに、今回の救急車のニュースです。
私自身、こんなに励まされたことはありませんし、子供たちのメッセージが痛いほど伝わってきます。
本来、贈り物とは、気持ちを贈るものだと思います。
その贈り物に対して、いやーお世話になったので、また贈り物をする、そのような贈り物の交換
言い換えれば、相手を思い遣る気持ちの交換を古来から、してきたものだと思います。
スーダン政府とロシナンテスとで、妙な展開であるときに、このような日本のみなさまからの心のこもった贈り物が届けられたことは
本当に、お天道様の見事な演出だとしか、考えられません。
大事に救急車を使ってもらうようにし、そして何よりも日本のみなさまからの気持ちを大切にしていきたいです。
本当にありがとうございました。
これからも、これを糧に精進してまいります。
川原尚行