スーダンの私立病院
私が、スーダンに来た2002年(もう10年も前になります)から、患者さんを送っていた病院があります。
ドクターズクリニックという名前で、我が国が1985年に無償で建設したイブン・シーナ病院の初代の院長のザキディーン先生が
このドクターズクリニックのオーナーの一人でもありました。
日本人で何かが起こった時に、私が医務官時代にも、NGOの立場になったときにも、よく利用していました。
また、私の指示が通るようにもしてありましたので、私がここで診察をして、検査の指示をすると、その結果が届けられたりもします。
スーダンにフィリピン人の看護師が最初に来たのも、この病院でした。
また、数年前には大統領のお姉さんが体調を崩されたときにも、この病院に入院しました。
そのときにいた、霜田君が大統領が目の前を通り過ぎて行ったと、彼なりの興奮したなりで話してくれたのを覚えています。
そして、新しい私立病院が出来ました。
ロイヤルケアという名前です。
ここは、以前にクウェートが支援して病院を建設していましたが、湾岸戦争でスーダンがイラクを支持したために、
クウェートが手を引き、建設途中で、放ったらし状態になっていて、私がNGOを立ち上げたときには、スーダンのさる筋から
日本で病院建設を行ってくれないかと打診を受けたこともありました。
もちろん、そのような対ソれたことが出来ずにいたところ、スーダン人のお金持ちの何人かが、融資して新病院建設となったようです。
外観からして、既存の病院とは違います。
中も、ゆったりと空間が部屋にあり、廊下も広々としています。
医師たちは、スーダンでも優秀な医師が集まっているとのことです。
看護師は、ほとんどがフィリピンから来ており、さすがフィリピンの看護師さんは、良く働きます。
このような病院を見ながら、いつかロシナンテスも病院を建てたいなあ、と思うのでした。
構想自体は、膨らんできているのですが、肝心なものがさっぱりありませんね。
まずは、精進を重ね、構想をしっかりと持てば、お天道様がなんとかしてくださるだろう、と少し楽観的には考えています。
それにしても、南北スーダンの争いは、見苦しいですね。
医療で、何とかできないものかと、日々考えています。
川原尚行