桜の日本と灼熱のスーダン
地元の北九州のロシナンテス事務所で仕事を行い、翌朝早くに自宅を出て、北九州空港に向かいます。
送ってくれるのは、両親です。
朝7時のフライトですから、家を出るのは、5時半ごろです。
通常の公共交通機関がまだ動いていない時間です。
タクシーだと1万円以上かかるために、いつも両親に送ってもらっています。
父親は、昭和4年の82歳、母親は昭和10年の76歳です。
母親はまだまだ元気ですが、父親は足が弱くなってきています。
先日、東京から北九州に帰ってきたときに、ほんの少し時間があったので、これまた空港まで迎えに来てもらい
そのまま河内貯水池へと向かいました。
花見をするためです。
ここの桜は、私がまだ幼少のころから、親しんでいるところです。
小学校の頃は遠足で来ていました。
それから、何年たったのでしょうか、
40年は経過しています。
ソメイヨシノはとてもきれいです。
しかし、寿命が70年ほどのようです。
それを考えると、次の世代に、私が見たソメイヨシノは残すことができません。
山桜は、200年くらい、もしくはそれ以上寿命があるようです。
ソメイヨシノに比べると、花の具合は地味ですが、私の親の世代から、私の世代、さらに子供の世代、そして・・・
と続くと考えると、山桜そして自然の木の花の素晴らしさを想います。
本当に良い花見でした。
父も、本当に喜んでくれました。
しかし、階段を上がる際に、足元がふらつき、父は転んでしまいました。
幸い、やわらかい草がもうもうと茂っているところでしたので、大丈夫でした。
そんな父を運転手として、こき使うな、という意見もありますが、父と母は、息子を空港に送迎するということで、
家族だけの時間を持てますし、両親も息子に頼られている、ということに「やりがい」を感じているものと思います。
そんな両親に送られて、東京に向かい、仕事をこなします。
そして、翌朝東京から、大阪に向かい、また仕事を行います。
関西空港での飛行機の離陸時間が0時10分ですが、その1時間前の空港到着で何とか滑り込みセーフで
飛行機に乗れました。
日本の桜を愛でた後に、これまた慣れ親しんだスーダンの暑さが私を迎えてくれます。
そうだ、両親に私の無事を伝えることにしましょう。
川原尚行