誕生日プレゼント
スーダンで現在停電中です。
暑いですが、それが自然。
耐えるだけです。
さて、9月23日は私の誕生日でした。
私の父と息子も同様の誕生日で、息子は東京の大学に行っているので、私と父とを囲む
誕生会となりました。
家内には、誕生日プレゼントとして腕時計をお願いしていました。
じゃあ、一緒に買いに行こうとのことで、誕生日当日の午前中に小倉の町に買い物に出かけました。
昼からは仕事が入っていましたので、自由な時間は午前中のみでした。
時計屋さんを回ること数軒。
最後の店が気に入りました。
「腕時計が欲しいんですけど」
「今、売り物になるのは、そこにあるひとつだけだよ」
シチズンの手巻きの時計です。
よく見ると、腕時計が数点並べられていますが、その一点を除いてあとは非売品でした。
グランドセイコーの初期版とのことでした。
この店は、新品は一つもなく、全てが中古品で、骨董屋さんみたいなものです。
私は大学生のころから、セイコーのドルチェが好きで、今持っているのは2代目です。
しかし、中にカビが生じてきており、新しいものが欲しかったのです。
そうすると店主は、それならば今修理中のセイコーのものがあるよ。
でも、修理が終わるまであと数日かかるかな、
そして、最後の言葉が気に入りました。
「息子さんまで使えるよ」
私はこの店の雰囲気と店主とのやり取りが相当に気に入り、
家内にこれでお願いします、と腕時計を買ってもらいました。
しかし、現物は目の前になく、お金だけ支払いました。
あるのは、店主への信頼だけです。
この店主は、ある意味趣味の世界で仕事をしているような印象でした。
あわよくば、息子の代になっても、時計を修理をお願いできるように、この時計店を続けていって欲しいです。
このような店を大事にしていきたいですね。
最後に、家内から一言
「失くさないでね」
肝に銘じます。
川原尚行