スーダン2007.07.28
すごい、じいさん3
金曜日の午前中、ゆっくりすごし、午後から患者を何名か診ました。
もう日も暮れた夜8時ごろです。ハサンが、昨日の老人のところに電話をしてお礼を述べようと言います。もちろん依存はなく、電話をかけます。しかし、老人は調子が悪く、電話口にでません。これは、家族が気を使っているのかもしれません。
しかも、明日には精密検査のために家を出るというので、ハサンは急遽
「見舞いに行こう」
と、9時くらいから車をかっ飛ばし、老人の家へ行きました。
気の利いた私のアシスタントのモハメド君、
「もし、老人が寝ていたら静かに帰ろう」といいます。
幸い、老人はおきていました。
老人は、吸入薬を吸引中でしたが、思ったよりは元気でした。
「スーダン政府のケツは、俺がこれからも蹴っ飛ばしてやるから、安心してなさい」
と老人は言います。
老人は、明朝ハルツームに行き、そのままエジプトで精密検査を受ける予定でした。
まあ、これがスーダンの医療レベルの現状でしょう。
お金のある人は、他の国への医療を受けに行きます。
老人の家を辞して、町の人たちと話しました。
「老人は、政府のケツを蹴っ飛ばすことを生きがいにしてるんだよ。あれが良いリハビリなんだよ」
とのことです。
老人が無事エジプトから帰ってくることを祈りましょう。
川原尚行