特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2010.12.21

母子保健ワークショップ

表記ワークショップが無事終了しました。
ガダーレフ政府の都合で、当初の14日から16日に変更になり、
JICA所長の宍戸さんが、多忙の中ガダーレフまでいらして参加してくださる予定であったの
不参加となりました。
とて残念でしたが、いつものスーダン事情による日程変更ですので、仕方ありません。
 
さて、中身の方は、大いに盛り上がりました。
 
北九州からいらしてくださった助産師の嶋井さんの「母子保健に関する日本の歴史と現状」のセッションでは
スーダン側から多くの質問が出てきました。
我々としては、これで引きつけておいて、そして今の母子保健事業につなげたいと思っていましたので
この多くの質問は、大変嬉しかったです。
 
なかでも、大きな議論となったのが以下のことです。
 
日本の出産は、99%が病院、クリニックで行われ、1%が助産院もしくは自宅出産とのことです。
スーダンでは20%が病院で、80%が自宅出産です。
 
スーダンは日本を目指すのがよいのか、正解は不明です。
日本の現状がよいのか、これをそのままスーダンにもっていくのは、とっても不安な気持ちになります。
 
数字以外のところで、スーダンの良さもあります。
家族でそして地域で出産というものをとらえられる。
心が通いあって、赤ちゃんの誕生を、皆でお祝いできる。
 
日本の良さは、出産前後で、お母さん、赤ちゃんが命を落とす確率がきわめて少なくできるようなシステムを持っていることです。
 
このスーダンと日本の良さが合わされば、本当の意味で両者にとって
母子保健の向上につながると思います。
 
そんなことを思わせるような嶋井さんのセッションでした。
 
その他、辰野さんの発表も素晴らしく、
ガダーレフ大学の医学部長のホメイダ先生は大統領の受け入れ準備で遅れましたが、熱い口調で統計調査を語り
芹沢さんは、要所で大事な働きをしてくれました。
 
このワークショップ全体を仕切ったマスター岩間の働きも見事なものでした。
 
来年、また第二回のワークショップを行います。
 
川原尚行