特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2010.08.09

日本からの学生さん

先週末に、ロシナンテス母子保健事業の開始記念式典がありました。
日本大使をはじめ、JICA所長そしてスーダン側からも多くの方々が参列してくださいました。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。
そして、ロシナンテスの式典に関わってくれたスタッフのみんな、お疲れさまでした。
開始式典は村の人たちにとっても、たいへん良いインパクトでしたので、今後がそれに続くように
しっかりと活動を行っていかなければいけません。
 
さて、今月の初めより、日本から学生さんが2名スーダンに来ています。
なんとなく、始まった学生研修ですが、よくここまで続いてきているものです。
毎回、ビザの取得にはヒヤヒヤさせられますが、今回もビザの取得が出来ずに
学生さんには申し訳ないのですが、断念しようか!
とのところまで行きました。
 
でも、なんとかなるもので、6月に日本を訪問したハルツーム大学学長の尽力で
最後の段階で学生のビザが発行されました。
 
今までに、幾度となく受け入れてきて、なぜ、毎回ドタバタなのかとお叱りを受けるかもしれませんが、
それがスーダンであると、ご理解ください。
 
最後の段階でビザの取得が出来た学生さん、スーダンに目を輝かせてやってきました。
そして、冒頭の式典の手伝いを行ってくれ、村の人たちとも心からの交流を楽しんだようです。
 
その後、ガダーレフ大学の医学部生との交流会を行いました。
その中に、ソマリアから来た学生さんがいて、私は彼にソマリアの状況など事細かに聞きました。
彼が言うには、スーダンと言い、ソマリアと言い、外で報道されるような状況とはかなり違う状況である
と力説していました。
彼は、ここで勉強して、母国ソマリアのために、医師として頑張る!と志を述べていました。
話を聞いている私自身が熱くなる思いでした。
 
また、ちょっとした時間がありましたので、日本からの学生さんを彼らだけで
スーダンの方々と直接、話をしてもらいました。
 
私がいると、どうしても相手の方は私に話しかけますし、学生さんは傍観者となります。
私がいないほうが、彼らが当事者となって、話を聞き、そして話をしますから、心に直接響くのでしょう。
 
私が、学生たちを迎えに行くと、彼は涙を流していました。
聞くと、「スーダンの内戦の話を聞いたからです」
とても、純粋な気持ちで話を聞いたのでしょう。
 
スーダンの方の話を、一生懸命に耳を傾け、その話に涙する、その姿勢に、こちら側にも胸に迫るものがありました。
 
「直接、あるものに触れる」
「そして、自分で感じ取る」
簡単なようで、簡単ではありません。
 
私もそう心がけていきます。
 
学生さんお二人、お疲れさまでした。
 
川原尚行