スーダン2010.03.13
いらなくなったもの
最近、いろんな方から日本で使わなくなったものをアフリカの方たちに使ってもらえませんか?
といった申し出がたくさんきます。
このような申し出には、基本的にはお断りを入れています。
まず、それを配れば解決できる問題でもありません。
恒常的に物資の提供をすることもできません。
最終的に見つめるのは、彼らの自立です。
輸送費や保管費も膨大になります。
よって、皆さま方のお気持ちだけお預かりするようにしています。
しかし、よく考えると、まだ使えるものって日本で自分たちで使ってもよいのではと思います。
常識とは面白いもので、教科書は日本では一人一人に配られますが、こちらでは学校に保管されます。
そして、みんなで使います。これは、都市部での話です。村落部では、そんな教科書すらありません。
ですから、教科書はみんなのものという概念があります。
日本では、少しでも良く勉強できるように教科書をひとりひとりに義務教育の時代は無償で配布されます。
外国にいても、一旦、大使館に登録をすれば教科書は無償でもらえます。
なんと、素晴らしい国なのでしょうか。
このような国にいると、日本の行政は素晴らしく感じます。
そして、大事なものを大事に思えなくなった日本人がいるのでは、とも感じます。
話がちょっとずれましたが、自分たちが使わなくなったものを、アフリカの人たちにではなく、
自分たちでもう一度使うようになれば、日本も面白い国になると思います。
ただし、製造業の方々、販売業の方々には多大な迷惑を生じるでしょうが。
経済が多少萎縮しようとも、心が豊かになる国を目指していきたいものです。
ロシナンテス
川原尚行