スーダン2010.01.05
生きるための翼
昨夜は、満点の星空を見ることが出来ました。
流れ星もいくつか見られました。
目の前にいくつかの難題がありますが、それもこの星空に比べれば、いくばくのものかと感じます。
でも、現実は現実で、昼になってからは、その問題を解消すべく、頭を巡らせています。
さて、南部報告の続きをします。
南部のアッパーナイル州にあるパガックに行きました。
帰還難民の一時滞在所があるところです。
長年、難民をしていて、そこで食糧援助を受けていると、生きるための翼をもがれたようになってしまいます。
つまり、難民キャンプから出てきて、「さあ自立してごらん!」と言われても、自分の翼がないために、飛べないのです。
このようなケースを見ました。
内戦を行ったきた犠牲が、こんな形でも現れてきます。
ここにあるNGOが農業支援を行っていました。
畑を耕し、水をあげ、雑草を取る。そして、成長を見守る。
人々は、農作物の成長を見るとともに嬉々として働くでしょう。
働くこと自体、報酬を求めることもありますが、その労働の中に喜びを見出すことです。
小規模の農作業でしたが、そこには生きるヒントがあるように感じられました。
難民の方々が、不幸にして翼をもがれてしまいましたが、このようなことを通じて
また翼を手にしてほしいと思います。
川原尚行