特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダンとエジプトを結ぶナイル川

日本での仕事を終え、アフリカに来ました。今回はエジプトを訪問した後にザンビアにいきます。

熊本大学、長崎大学、九州大学の三大学薬学連携とエジプトの研究機関とでアフリカにある薬草などの伝承薬の研究を進めるためにエジプトサイドの研究機関との調整を行います。今からは九州大学カイロ事務所長のターメル先生(薬学博士)と一緒に E -JUSTという日本とエジプトが協力して作った大学を訪問する予定です。

私の滞在するホテルからナイル川が見られます。

スーダンから続くナイル川

スーダンのハルツームで白ナイル川と青ナイル川が合流して、エジプトのカイロまで流れてきていることを思うと感慨深いものがあります。この上流に戦火のスーダンがあるのです。私は安全なカイロにいますが、ハルツームのことを思うと胸が詰まり言葉が出てきません。

ナイル川の向こうにピラミッドが

先月、エジプトに来た時と同じホテルでその時は全く気が付きませんでしたが、よーく見るとナイル川の向こうにピラミッドがうっすらとですが見ることができました。

うっすらピラミッドが見えた

幾千年の月日を超えて、人類の歴史を見つめてきたピラミッドは、現代社会をどのように見ているのでしょうか?

昨夜はスーダンからエジプトに研修に来ていて幸いにも戦火を免れた若者と一緒でした。彼女は、「自分は恵まれている方だが、エジプトまで来ることができない多くのスーダンの人々がいて、彼らは苦しい思いをしているのであろう」とスーダンのことを思いやっていました。そして「今までに困難な状況に何度も陥っているスーダンだけど、必ずや復興する」と信じていました。

首都ハルツームから地方や海外へ

スーダンにいる関係者にも電話をしました。モハメドはロシナンテスが管理する熊本大学スーダン事務所で働いていましたが、今は白ナイル州に疎開しています。「ハルツームの状況は悲惨だが、地方はまだ首都に比べるとまだ良い状態です。ロシナンテスが支援してきた北コルドファン州は問題ないと思うが、現在の仮の首都のような状態になっているポートスーダンに近いガダーレフ州はセキュリティが強化され多くの検問が設けられている。シェリフ・ハサバッラの村人は大丈夫である」と話していました。

ムスタファ元ハルツーム大学学長は、スーダンからUAEのアブダビに逃れてきたようです。ムスタファ先生から、スーダンの研究者を日本で学ばせたいのでなんとかしてくれないかとの依頼を受けました。戦火のスーダンで我々に出来ることは非常に厳しいですが、日本への留学は可能性があるかも知れません。その可能性を探っていければと思います。

エジプトの後は、ザンビアに行きます。前回の出張では先遣としての九州大学の先生を迎え入れました。今度は本隊の先生方が来られます。ザンビアの地域医療にデジタルヘルスが持ち込めるかどうかを挑戦します。

このような挑戦ができるのも、皆様方からの温かいご支援があるからこそです。心から感謝を申し上げます。そしてスーダンの内戦が1日も早く終わることを祈ります。