スーダン2007.06.10
あまねく
一軒家の多くにはドラム缶がおいてある。
生きていくためにも
身の清潔を保つためにも
水は必要だ。
水道のない場所では
ロバに台車を引かせて川から運んで来た水や
井戸からくみ上げた水をドラム缶に入れる。
命に係わるので喉が渇けばさすがにいくらでも飲むが
それ以外の目的については節約して使用する。
これは水場に遠いところに限った話ではない。
6650キロという世界一の長さを持つナイル川の水は豊富であり、
川沿いに住む人は水不足を心配しなくてよい。
しかし、川から家まで水を運んでくる手間がかかるため、
その地域であっても飲用を除けば水の使用はやはり控えられる。
体を洗うときには、
バケツ一杯の水をとり
それで髪と体についた汚れを流す。
服を洗うときも
食器の汚れを落とすときも
使っているのは貴重な水なので、
すすぎは簡単にすまされる。
まだ泡がついていても気にしない。
(だから友人の家で食事をすると、洗剤の臭いの残る食器に出くわす事がある)
一方、都市の中心部には水道があるのだが
そこでも断水に備えて、
また、調理や水浴びの時に一度に大量の水を使えるように
ドラム缶に貯水をしておく家は少なくない。
ちなみに水道メーターはなく
水道料金は定額である。
ハルツームでは月当たり約1200円。
ドラム缶。値段は約1500円?2500円。
蒸発、蚊の発生、鳥や虫が寄るのを防ぐために蓋をする。
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荒井繁