つわりの時に何食べる?ザンビアの妊娠出産あれこれ
みなさん、他国、特に医療の行き届いていない地域の出産についてイメージできますか?なかなか過酷なイメージをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に、途上国では、妊産婦の死亡率は76人に1人(先進国では8,000人に1人)と言われており、他にも人材不足や脆弱な保健制度など、厳しい側面があるのは事実です(*1)。
今回はそんな途上国の一つであるザンビアにおける、妊娠にまつわる情報を集めてきました。ロシナンテスのインターン生と駐在員が、現地の妊婦さんやお母さん、助産師さんや産科のドクターなどに話を伺ってきました。
過酷な側面だけではない、現地の生の声をお届けします。ぜひ最後までお楽しみください!
妊婦健診は日本と違いある?
日本 | ザンビア | |
出産予定日 | 最終月経がはじまった日から計算される | 日本と同じ(最終月経がはじまった日から計算される) |
初回妊婦健診 | 妊娠11週までにはほぼ受診済み | 妊娠16〜20週に受診することが多い(WHOは妊娠12週までに受診を提唱しているので、強化が必要) |
妊婦健診回数 | 14回(母子手帳をもらった時に、妊婦健診の受診カードが14回もらえる。先進諸外国と比べても、回数は多い) | 5〜6回(目標は8回と定められている。妊娠12週までに1回目が来れていないのと、距離の問題で来れない人もいる。) |
分娩時の移動や持ち物は?
分娩施設への出発はいつ?
- 腰が痛くなったら出発する
→腰が痛くなったら、ある程度分娩が進んだ状態。初産婦さんではない場合、向かっている途中にどんどんお産は進んでしまう
→結果として、道の途中で産んでしまうお母さんたちもいる
→陣痛は来ない!?(お腹は張らないと言っていました…)
分娩準備の持ち物は?
- バケツ、防水シーツ、コットン、タオル、着替え、漂白剤、カッター(へその緒を切る用)、へそクリップ、滅菌手袋
→都市部は物が揃っているが、ムワプラ診療所では物が揃っていないので持っていく必要がある
日本のように病院で準備してくれるわけではないため、自分で持ち込むものが多く大変そうです。しかし、ザンビアでは医療費が基本無料のため、出産もお金がかからないケースがほとんどだそうです。
妊婦さんがつわりの時に食べる物って何?
- シマ(日本で言うご飯、とうもろこしの粉と水を混ぜて作ったもの)
- ミルク
- パンのトースト
- きゅうり
- フルーツ
などが主流なようです。
ただ、つわりがないお母さんも多いようで驚きです!
ザンビアの妊婦さんの日常生活ってどんな感じ?
- 朝は早くから起きる
- 家の掃除をする
- 朝ご飯をつくる(1時間以上かけて作るそう!)
ザンビアでは、家事は女性の仕事とされています。そのため基本的に、妊婦さんになっても家事をすることには変わらないようです。女性が家を空ける時は年長の女の子がご飯を作ったり、その子供がいないときは近所の人が手伝ってくれるそうです。
いかがでしたか?今回はザンビアの妊婦さんのあれこれをお届けしました。途上国の妊婦さんのイメージについて、少し変わったのではないでしょうか。
更なる詳細は動画をご覧ください!
*1 : unicef, “開発途上国の妊産婦と新生児に高いリスク“ https://www.unicef.or.jp/library/pres_bn2009/pres_09_03.html