秋葉原
秋葉原にある大企業の方々に挨拶に伺いました。
もちろん、私の優秀な秘書のしげちゃんも一緒です。
このしげちゃん、サラリーマンの経験がなく、それだけに大企業のトップでも臆しておりません。
それが、かえって大企業のトップの方との話も盛り上がるのでしょう。
私との名コンビとなっています。
挨拶を終え、次の約束まで少し時間があったので、コーヒーでも飲もうかと
私はしげちゃんに声をかけます。
すると
「せっかくですので、メイド喫茶に行きましょう」
との、優秀な秘書のしげちゃんの言葉です。
それに従い、人生で初めてメイド喫茶に行きました。
一番安いドリンクを頼み(630円でした)、かわいい(?)格好をした女の子がわれわれに話しかけてきます。
あー、こういうスタイルだったんだ!
女の子に話しかけるのが苦手な男が、喜ぶわけです。
せっかくだから記念に写真を撮ろうとすると、別料金の発生ということで、
当然のごとく断念します。
女の子が写真入の名刺を持ってきます。
その裏に、3つの円が書いてあり、そのひとつにブタさんの絵がかかれています。
月内に3回女の子と話をすれば、写真が無料となるシステムだそうです。
2度とくることはないと思いながらも、その名刺をポケットにしまいます。
私としげちゃんは、女の子たちにも、ロシナンテスの説明を行います。
サブカルチャーからのブレイクもあるかもしれないからです。
そして、店を後にします。
「行ってらっしゃいませ、ご主人様!」
この言葉に、思わず歓喜した自分を情けなく思いました。
その後、羽田空港へ向かいます。
私は、ポケットに何を入れたかまったく把握しておらず、航空券はどこと探していると
メイド喫茶の女の子の名詞が、ひらりと落ちます。
きれいなグランドスチュワーデスさんが、「これ落ちましたよ」
と言って、私に手渡してくれます。
あー恥ずかしい!
変体親父と思われたに違いありません。
川原尚行