ザンビアのスタッフハウス建設、続編……
ザンビア事業部では、ムワプラ診療所に勤務する職員のためのスタッフハウス(職員住居)の建設を進めています。5月に建設を開始し、6月に建設が終了する予定と前回のブログでお伝えしていたのですが……建設が大幅に遅れ、現在やっと住居が形になるところまで来ました。あとはトイレと外壁のペイントを残すのみです。
6月に完成する予定だったが…
ムワプラ地域では、新しい職員が暮らすための住居がなかったために、これまで十分な人員配置が行われていませんでした。診療所に人を増やしてもらうにはスタッフハウスの建設が急務ということで、着手したプロジェクトでした。
医療ニーズに対して職員の数が足りておらず、日々の診療、母子保健活動に支障が出ていたことから、危機感を持った住民たちが、ロシナンテスが関わり始める前から準備を行っていました。そのため、この件は地域住民で組織された建設委員会が主体となって進め、ロシナンテスは一部の資機材購入をサポートするのみ、という形で進めてきました。
建設開始当初は順調に進んでいるように見えましたが、建物の外観ができてきたタイミングで、作業を担当する住民への報酬の支払いを巡る問題が発生しました。
報酬の支払いをめぐる問題が発生
今回の建設では、もともと住民から1名の作業者と2名のボランティアを選ぶ予定でした。しかし、リーダーシップをとった地域の建設委員会側がボランティア2名を手配できず、作業者に指名された男性が1人で作業をしなければならない状況が発生していました。さすがに1人では厳しいと感じた彼は、自分の息子と友人にサポートをお願いして作業を行い、その2人分の手当を建設委員会に要求したことから混乱が生じ、建設が途中で止まる事態となりました。議論を重ね、最終的には住民の代表機関であるHealth Center Commitee(HCC)が手当を払うことで解決しました。
この問題を解決するにあたって、ロシナンテスは見守る立場を貫きました。せっかく住民主導で進めてきたものなので、話し合いを主導することはせず、一参加者として会議に参加し解決を促しました。進捗が遅くても、彼らにできることは彼らで解決していかなければ、オーナーシップが生まれないからです。すぐの解決を求めず見守るのは難しいことですが(特に期限がある場合…)、私たちに必要な要素です。
トイレの建設がこれからであり、電気も来ていない状況ですが、先週新しく派遣された研修医のハマンバさんが入居する予定です。ハマンバさんは、マザーシェルターを仮住まいにして生活をしているため、スタッフハウスで一人の空間が持てることを心待ちにしています。
診療所のスタッフは今後、3名から6名へと大幅に増員されます。新たに加わるスタッフは全員20代ということもあり、スタッフの若返りでこれまで以上に充実したヘルスサービスを提供できるようになることが期待されています!