特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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その他2009.04.17

以前、私が地元に帰って講演会をしたときです。
講演会後、母親に連れられて、20くらいの若者が恥ずかしそうに、私のところに来ました。
何でも、今は大学に行っているが、国際貢献をするために医学部に入りなおしたいとのことです。
その時は、長く時間を取ることもできなかったので「頑張れよ」とだけ言って別れました。
彼は、私と同じ地域の出身で、母親同士も知り合いだったようです。
私は自分の人生に対して、あまり深く考えたこともなく、今の若者は偉いなあ!
と思っていたものでした。
それから、再びスーダンへ旅立ち、また帰国した際に、私の母親が
「あの子が病に伏せて、入院していたらしいよ」
と教えてくれました。
彼の実家へは、歩いて行けますので、そこへいくと
退院したばかりの彼がいました。
開頭手術を受けたようで、頭部腫瘍があったようです。
「今は、とにかく静養して、ゆっくり自分の夢を実現したらいいよ」
と言い残して、私は再びスーダンへと向かいました。
そして、スーダンから戻ってくると、
彼は亡くなっていました。
彼と実際に会って話したのは、二回のみです。
でも、彼の眼は輝いており、その輝きは忘れることはできません。
そして、再びスーダンに戻ってきました。彼の魂も一緒です。
彼と一緒に新たに医学の勉強を行おうと思っています。
今度、日本に帰ったら、彼の写真を講演に出そうと思います。
御両親からの了解も得ました。
彼の異国での頑張りをみんなにお見せしようと思います。
川原尚行