スーダン情勢、ある一面から
日本から学生さんが3名来ています。
まずは、無事のスーダン入国です。
入国早々、彼らを連れ回したり、仕事を一緒にしてもらったりと
彼らも、訳も分からないまま、ロシナンテスに馴染んできているようです(強制的かも)。
彼らのことでHACへ。
私がスーダンに戻ってきてから、初めてのHAC訪問です。
知っている所員に声をかけます。緊張した雰囲気はありません。
国際NGO局長のところへ行きます。
いろいろと興味深い話も出ましたが、ここでは書くことはできませんので、
興味のある方は、直接私のところに来てください。
特別に教えてあげます。
さて、ロシナンテスにとっての最大の懸案は、スーダンに来ている学生の処遇です。
前回も書きましたが、本来であるなら、スーダンのNGOを訪問する人は、スーダン政府からビザを発給してもらわなければいけません。
日本のスーダン大使館からではないのです。
このことは、百も承知でして、今回の学生さんも一か月前から申請書類を出しました。
しかし、ICCから大統領へ逮捕状が発布されたことにより、スーダン政府が13もの国際NGOを国外追放にしたこともあり
その担当部局であるHACは、他の機能がほとんど停止状態になりました。
そのために、学生のビザはスーダン政府から発給されずに、東京のスーダン大使館からビザを発給しての入国でした。
私は、診療所のあるガダーレフ州に行かなくてはいけませんが、彼らを連れて行くには
旅行許可証が必要です。
彼らのビザが、スーダン政府(HAC)から発給していないために、通常であれば旅行許可証が出ません。
そのための交渉にHACに来ました。
ここでも、興味深い話が出ましたが、以下さきほどと同じ話です。
興味のある方は、私のところに来てください。
結局、局長から旅行許可証がだされるとの許可を得ました。
そして、次の日、現地スタッフから「ヘルプ」の声が私にかかります。
HACの中の一部で、旅行許可証を出さないと言っているようです。
そこで、またHACへ伺います。
要は、スーダン政府のルールを守れ!とのことです。
でも、HACに申請書を提出していたのに、その対応の遅れから今の事態が引き起こされているのですが、
こちらが、いくら言っても聞きません。
そして長いこと説教され、最後は
「今回は特別に認めてやるからな、明日までに謝罪文を書いて来い!」
ということでした。
まあ、「恐れ入れ!」と言われたので、「恐れ入りました、お代官様、ハッハー」のような感じで、頭を垂れて帰ってきました。
これも一つのスーダンの実情です。
明日からガダーレフに学生を連れて行きます。
川原尚行