日本出発前の一日とそれから
日本を出発する日の様子です。
この日は、日曜日です。
長男と長女はそれぞれラグビー、バレーの練習です。
次女は、休みで私と遊ぶ約束をしています。
前日に長女から、朝早く中学校にバレーの練習に行く途中で
変質者が下半身を露出してきたそうです。
私もよくパンツ姿にはなりますが、自分の局所を他人に見せる趣味はありません。
年頃の娘にそのようなことをすることは許せず、とっ捕まえてやるからと、
朝から中学校の校門付近で怪しい男の出現を待ちます。
民家の物陰に黒のコートを来た口ひげのある怪しい男がいます。
そう!それは私自身です。
自分でもおかしいくらい怪しい人物ですね。
でも、本気で変態男を捕まえる思いです。
とっ捕まえたら、警察に突き出すのではなく、とくとくと言って聞かせようと思いました。
頭が完全におかしくなっているやつなら、まだよいのですが、普段は普通の顔をしていて、
突如変質者に代わる奴であれば、対処が大変だと思いながら、待つこと30分。
しかし、変態男は現れず、長女とその友達がやってきて、無事に学校に入っていくのを見届けました。
そして、家に帰り、次女を起こし、知人の家に行きます。
川沿いを歩くこと30分。この日は、晴天でとてもよい散歩日和です。
川の土手にある菜の花が綺麗に咲いています。
そして、家に着きます。
ここの家の長男さんは、私の高校の後輩で、以前私の講演を聞いた後に、
「今は違う学部に行っているが、いずれ医学部に入り医者になって同じような活動をしたい」
とのことでした。
その後、病に倒れ、一次は回復に向かったのですが昨年の夏に他界してしまいました。
私はご遺族に向かって、
「彼の肉体はなくなっても、魂は私の心に中に行き続けている。
彼をスーダンに連れて行きます」
と言って、仏前に手を合わせました。
それから、猿田彦さまに次女と一緒にお参りをし、
家内を連れて一緒に動物園(いとうづの森)に行きました。
これが、結構楽しかったです。
旭山動物園のよい影響なのか、動物園も見せる工夫をしていました。
それから、遊具(有料の乗り物ではありません、無料のものです)で次女と遊びました。
練習の終わった長男を連れて、私の友人の妹さんがやっているお店(西小倉駅前ライラ)に行き、
美味しい昼食をいただきました。
コーヒー、ケーキも手ごろな値段で美味しく、皆様もご利用なさってください。
このまま、門司の温泉に行き、出発と思っていたのですが、
航空券を家に忘れてきたことが判明!
私にはよくあることです。
一旦、家に戻り、航空券をバッグに入れ、門司の温泉でなく
いつもの「あじさいの湯」へ行きます。
そこで、長男と一緒に露天風呂へ。
偉そうに、人生訓を長男にたれます。
そのため、のぼせぎみになります。
そして、新幹線に乗るべく小倉駅に向かいます。
永松先輩、海原くん、その娘さん、それに中学3年生の基樹くんが見送りに来てくれました。
この基樹くん、昨日会ったばかりです。
ロシナンテスへの支援をしてくださっている西日本高速道路サービスホールディングスとともに
古賀サービスエリアでロシナンテスのキャンペーンを行いました。
その際に、彼がやってきて、
「別の高校に行き中学で野球をしているので野球を続けたいと思っていたのですが、
情熱大陸を見て小倉高校でラグビーがしたい」
とわが母校を受験したようです。
結果は、まだですが、ぜひとも入学してラグビー部に入ってもらいたいです。
新大阪で以前怪しい人と書いた(ゴメンナサイ)松元さんが、待ってくれており、関西空港まで車を出してくれました。
空港では、のんちゃんが待ってくれており、二人で私を送り出してくれました。
あっという間に、ドーハ空港です。
待ち合わせの時間が2時間くらいあるかと思って、安眠室に入り、寝ようとしたところ、
スーダン行きの飛行機に搭乗中のサインが出ています。
あわてて、免税店へ行き、ローカルスタッフのために、パソコンを買います。
そこで、少しもたもたしていると、「スーダン行きの飛行機に乗る方は急いでください」
とのアナウンスが。
走ってゲートの方へ行きます。
ゲート16Aがスーダン行きとの表示です。
ゲート16がありました。そこで係りの人に、「スーダン行きですか」
と確認したところ、「急いでバスに乗りなさい」と言われ、バスに乗り込みます。
いつもと様子が違います。
スーダンに行く人たちは、もちろんスーダン人そして中国人が多いのですが、彼らの姿が見えません。
欧米人の姿が多いのです。
国連関係の人たちかなあ?
と思いながら、バスを降りて、飛行機に乗ります。
飛行機に乗る前も「カルトゥム?」と聞くと
「イエス」との返事がありました。
私のシートは9Fです。
エコノミーは10まででした。
「あれー!エコノミーにシートが無い!そうか、特別に私をビジネスクラスに座らせてくれるのか」
と思っていたら、驚いたことに
「これはバンコク行きの飛行機ですよ」
と言われました。
「ゲーーーーーーー!」
あやうく、バンコクに連れて行かれるところでした。
以前、タンザニアにいるときに、乗客の中に南米に行くつもりがタンザニアに来てしまったという人を見た事はありますが、
このようにしてミスはおこるのだと実感しました。
もう、スーダン行きは出発寸前だったようです。
空港関係者の人が5人くらい集まってきて、連絡を取り合っています。
「こりゃ、明日になるかもな」
くらいに思っていたら、何とか間に合いますと言われ、
一旦、セキュリティチェックを受けに戻ってから、大きなバスに私一人を乗せて、スーダン行きの飛行機に向かいました。
そして、ようやく飛行機に乗りました。
機長からアナウンスです。
「一人の乗客が、間違った飛行機に乗ってしまい、そのためにこの飛行機の離陸が遅れました」
「ギャー!!!」
なんと、私のために数十分も飛行機が待っていてくれたのです。
ドーハ空港の関係者の皆様、スーダン行きの飛行機の乗客、乗員の方々
「本当に申し訳ございませんでした」
そして、スーダンに戻ってきました。
川原尚行