スーダン2009.02.05
難民?
ロシナンテススタッフのフセインが車の整備士を事務所に連れてきました。
車の調子が少しおかしく、私にいろいろと説明をします。
何とか事情がわかったところで、彼自身が英語で言います。
「自分はガーナ人です」
「なぜ、スーダンにいるの?」
「ガーナでは食っていけなくて、サウジアラビアで働こうとして行ったのですが、良い仕事がなく
スーダンに来たわけです。今のパスポートはチャドのものです」
「よく、よその国のパスポートが取れたね」
「簡単ですよ。200ドルでチャドの大使館が売っていますよ」
よくある話ですが、いつ聞いてもこのアフリカならではのパスポートにまつわる話は面白いです。
彼は、別の角度からすれば経済難民という見方もできるでしょうが、別の言葉では単なる出稼ぎですね。
なぜ、彼がガーナのパスポートを持っていないのか聞くのを忘れましたが、
飛行機に乗ってくるではないし、いくつもの国境を陸路ですり抜けてきたのでしょう。
たどり着いたところで、パスポートを入手し働くという段取りだと思います。
アフリカ連合の議長がリビアのカダフィになりました。
彼の構想はアフリカ合衆国です。
今までのアフリカ諸国はかつても植民地時代の陣地取り合戦の結果そのままですから。
直線で引かれた国境を消しゴムで消し、
アフリカ合衆国で自由に人の行き気をすれば、上記のパスポート問題なんで一気に解決の行くことです。
カダフィの行っていることは、狂人の戯言と吐き捨てられることも多いですが、
将来的には、面白い構想だと思います。
一人の車の整備士と話していて、頭の中がそんなところまで行ってしまいました。
川原尚行