特定非営利活動法人ロシナンテス

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ザンビア2021.02.17

物価は3-4倍に…それでも笑顔を忘れないスーダンの人々

この度、一時中断していた事業を再開するため、駐在員がスーダンに戻ってきました!
冬のスーダンは最高気温が36-7度程度で、比較的快適です。きっと数週間も経つと40度の日々が始まることと覚悟しています。

戻ってきました!右が事務所の入っている建物です。

 

経済状況の悪化が市民生活に影響

これまで何度かお伝えしてきましたが、スーダンの経済は非常に厳しい状況にあります。

現地通貨であるスーダンポンド(SDG)の下落が加速しており、2020年3月の1USD=117 SDGから、2021年2月現在は1USD=400SDG近くとなっています。
また、物価上昇も続いており、昨年12月のインフレ率は前年比269%だそうです。タクシーを利用しても、スーパーで水や食料、日用品を見ても、毎度「高っ!」と小声で独り言をつぶやいてしまいます…。全体的に見ると、退避前の2020年4月頃と比較して3-4倍の価格水準という印象です。

予約制タクシーの初乗り料金は退避前の3倍に…

USDなどの外貨で収入を得られる人にとっては大きな打撃がなくとも、現地通貨で収入を得ている大部分の人々にとっては、給料が上がらない中であらゆるものの価格が急上昇し、生活が困窮している状況です。

 

厳しい停電事情

電力事情についても、以前より厳しさを増した印象です。まだ到着して数日ですが、毎日数時間から10時間程停電しています。事務所の停電対策設備の導入準備をしつつ、整うまでの期間は、電気のある時間を有効に活用して業務を進めていきます。

停電中は懐中電灯とヘッドライトが大活躍!

明るい人達が希望

スーダン到着後、スーダン人スタッフに挨拶の電話をし、雑談していたところ、彼女は「(主食である)パンもない、燃料もない、電気もない、スーダンには何もかもないよ!」と笑いながら話していました。

「そっか!じゃ、あるのは優しいスーダン人だけだね!」と返すと、今度は大笑いしながら「そうなのよ!よくわかってるね!」とお茶目に返してくれました。

最近は、厳しい経済状況に対して、市民によるデモが活発化しており、以前はあまり多くなかった軽犯罪なども増加しています。新型コロナの影響はもちろん、他にも多くの困難に直面している人々がいる現状と、改めて向き合う日々を過ごしています。先ずは、感染対策や安全管理の体制をきちんと整え、安全に一つ一つ活動を進めていけるよう努めてまいります。