臨床工学技士1
一昨日、臨床工学技士さん2人が日本からスーダンに来られました。
J-METSという団体からの派遣です。
もう3回目になります。
経緯に関しては以前に書きました。(→こちら)
初日に日本の無償で建設されたイブン・シーナ病院へ出かけました。
早速、いろんなところに連れて行かれました。
腎センターを建設中で、アドバイスが欲しいとのことですが、もう建物はほぼ出来上がってしまっており、
もう少し前だったらと思わずにはいれませんでした。
日本では技士さんたちが、病院の設計にも関わります。
それくらいの重要な位置を示しています。
もちろん、スーダンでは事情が違います。
建物を作っておいて、ここは何に使おうという発想です。
設計図を描くときから用意周到にしていないのです。
まあ、スーダンの建設はいったん壁を作っておいて、配管のために穴の必要なときは
再び壁をぶちぬくというやりかたです。
そのために、新築なのか廃墟なのか分からなくなることもあります。
そのあと、透析センターにつれていかれ、水処理に関してのアドバイスをくれとのことでした。
データを見ると、日本で水処理をしないときと同様のレベルが、スーダンで水処理を行った後のレベルです。
数値にして、1000倍の違いがありました。
これで、良くスーダンの患者さんが耐えていると思いますが、
日本も以前はこのレベルであったと言います。
次の日からガダーレフへの移動なので、最終日にイブン・シーナ病院に再度行って
もう一度水処理に関して、調べてみたいと思います。
スーダンではNGO関係者は、ハルツームを離れて地方に行く時は、
スーダン政府から「旅行許可証」をもらわないといけません。
通常、HAC(スーダン政府のNGOの元締め屋さん)が、事前調査しないと旅行許可が出ません。
つまり、ビザを取得するのにHACから許可をとっていないと旅行許可証は発行されません。
東京のスーダン大使館で取得したビザでは、ハルツーム以外はいけないということになります。
ただし、これはNGO関係者のみです。
NGO関係者と言っても、NGOの人と一緒にいればNGO関係者とみなされます。
上記の理由で、今回の日本からの臨床工学技士さんたちは東京でスーダンのビザを取ってきたので
旅行許可証は発行されないと一旦は断られていましたが、裏ワザを使っての交渉で
「もう、お前のところは仕方ないなあ!今度が最後だぞ!」
と言われて、許可証がやっとのこと発行されました。
スーダンで我々と一緒に地方に行きたいと思っている方々は、東京のスーダン大使館でのビザ
では、駄目ですよ。
2か月くらい前から、準備してスーダンでビザを取得しなくてはいけません。
日本の事務局の海原くん、その辺を理解しておいてください。
では、これから臨床工学技士のセミナーに行ってきます。
川原尚行