8か月ぶりのザンビアへ!
こんにちは。ザンビア事業部の田中です。
11月15日から12月8日まで、出張という形でザンビアへ渡航することができました。新型コロナの影響で3月に退避を余儀なくされ、もどかしさを抱えながら過ごしてきた1年弱でしたが、ようやく現地の人々と顔を合わせて仕事を行うことができました。出張の主な目的は、滞っていた現地での管理業務を進めることと、withコロナでの駐在再開へ向けた関係先との協力体制の構築でした。
およそ8か月振りに訪れたザンビアの雰囲気を楽しむ間もなく与えられた最初の洗礼は、砂だらけの住居とオフィスでした。家の中が一面ほこりと砂だらけになっていて、荷物を置ける場所もないくらいの状態でした。
しかし途方にくれる日本人職員を傍目に、オフィスキーパーのキャサリンが一日ですぐにもとのような状態に戻してくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。また、予想はしていたものの、電気がうまく供給されない、インターネットに繋がらない等の問題もあり、最初の1週間は心身とも疲労が蓄積していきました…。
出張の中盤には、感染予防に気を付けながら、事業地の学校の子どもたちへのマスクの寄贈を行いました。今回の寄贈によって事業地の子どもたちの学びに対して、少しでも貢献できればと願っています。
自宅からのリモートワークで事業を進めてきた1年は、現地スタッフにとっても新しい働き方で、大変な思いをさせてしまう場面がありました。時差の関係や日本とは異なるネット環境等から、日本とのコミュニケーションがうまく取れず、困った場面もあったようです。彼らにとっても久しぶりとなる事務所への出勤が、モチベーションアップにつながることを期待しています。そして、この出張を境に、駐在再開決定まで、一旦事務所をローカルスタッフに任せることに決めました。これまでは自宅からスマートフォンを使用しての仕事がメインでしたが、これからは週に数回出勤するようになり、これまで以上に現地スタッフの活躍の場が広がります。また、これによって責任感が増したり、帰属意識の向上につながることを願っています。
私にとっては3年目となり住み慣れたはずのザンビアでしたが、これだけの長期間離れてみると、忘れかけていた感情が心の中でたくさんよみがえってきました。初めてこの国を訪れたときには一つ一つの街並みや人々の行動を見て驚いていました。ところが、慣れてくると、その景色も当たり前の日常でしかなくなっていました。そんなタイミングで一時退避を経て、再びザンビアに戻ったことで、当たり前のように見えてしまっていたストリートチルドレン、路上で物売りをしている人々、目に映る様々な景色を違った気持ちで眺めることができ、考えさせられることがたくさんありました。「慣れ」とは本当に恐ろしいものだと実感しました。今のこの気持ちを忘れずに、留めておきたいと思います。
また、日本では段取りさえ踏めばうまくいくことが、現地にいると段取りを踏んだとしてもうまくいかなくなるという場面が多々あります。お互いの理解がずれていることもあれば、仕事に対する価値観の違いからくるものもあります。ですが、だからこそ、アフリカで国際協力を目指し、物事がうまくいったときの喜びはひとしおだと僕は考えています。3週間という短い期間での出張となりましたが、現地の人々の声を直接聴き、今後の事業展開の鍵を得ることのできた有意義な滞在となりました。本格的な駐在の再開を目指して準備を進めていきたいと思います。