臨床工学技士
今月の24日から、日本の臨床工学技士がスーダンにやってきます。
皆様、臨床工学技士とは馴染みがあまりないと思いますが、病院にはいろんな医療機器があります。
その医療機器を保守管理しているのが、臨床工学技士です。
普通の家庭内にある機器や工場の機器と違って、直接人間に影響する機器ですから、大事な仕事です。時には、危機の不調で命の危険にさらされることもありますし、感染の源になることも考えられます。それゆえ、危機のみの知識でなく、医療そのものの知識も必要になってきます。
もともとは、私が日本から中古の医療機器をスーダンに持ち込んで、使ってやろうという目論みがあったのですが、いざ日本から機器を持ち込んでも、私自身うまく使いこなせませんでした。
使用説明書は日本語ですし、規格も違います。「これは、お手上げだな」と思っていました。高い運送費を払って、それも大切な寄付金を使って何もできないことに、非常に心を痛めました。
そして帰国したある日、名古屋にいらっしゃる臨床工学技士を紹介して下さったのです。廣浦先生です。彼は、長年チェルノブイリの被災後の支援にあたっていた方で、アフリカにも興味があるとのことで、是非スーダンにいらして下さいとお願いしたのが最初です。
廣浦先生は、その後J?METSという団体と作り、活動されています。
本業は、名古屋の東海科学医療専門学校の先生です。
最初は、私自身も手探りの講習会でしたが、通訳としてご一緒させてもらい、日本の技士さんの熱い思いとスーダンの技師さんたちの学びたいという姿勢に圧倒されました。
これは、なんとしてでも一回だけで終わらずに、継続的に講習会をしていこうと決めました。その後、もう一回、開催し、今回が3回目となります。
3回目となると準備も手慣れた感じになると思われるでしょうが、そこはスーダン。いろんな落とし穴が潜んでいます。
とりあえず、頭を悩ませているのが、ガダーレフまでの旅行許可証がどうなるかです。
HACの管理体制が厳しくなり、HACがスーダンでビザ発給にかかわった案件のみ旅行許可を出すというシステムに変わりました。
今回は、東京のスーダン大使館でビザを取得するようにしています。HACを通していません。それを解決しに、ハルツームに行かなければなりません。
川原尚行
【過去に開催した講習会の様子はこちらをご覧下さい】
「日本医療機器技術支援協会」
J-METSの方がスーダンに到着されました。到着早々大変でした。
「医療機器保守管理セミナー」
1日目は講義を行いました。講義終了後にはあるところへ・・・。
「研修2日目」
2日目は実習を行いました。みな熱心です。無事に終わりましたが忘れ物大将がやってしまいました。
「研修3日目、閉会式」
研修も無事終了。閉会式ではサプライズがありました。