入職のご挨拶【岩吹綾子】
はじめまして。2019年8月にロシナンテスに入職しました岩吹綾子(いわぶきあやこ)と申します。
大学でアラビア語を学び、エジプトで留学生活を送ったことで、中東・北アフリカの人々や文化に強く惹かれるようになりました。民間企業や公的機関で営業や事務の仕事をしていましたが、もう一度アラビア語の世界で何かしたいなと思うようになりました。
仕事の傍ら専門学校に通い、作業療法士の資格を取り病院で勤務した後、青年海外協力隊の作業療法士隊員としてスーダンで活動しました。日本で言う特別支援学校のような施設が配属先でした。作業療法士は、理学療法士、言語聴覚士と並ぶリハビリテーション専門職の一つです。「作業」とは人の営みすべてを表しており、障害を持つ方がより自分らしい暮らしをするためのお手伝いをする仕事です。スーダンでは理学療法士以外のリハビリ職はおらず、首都でさえリハビリを受けられる施設は多くありません。また、リハビリの公的機関は非常に乏しく、民間の施設は高額で誰でも払える訳ではありませんでした。
スーダンの国土は日本の約5倍と広い国で、たくさんの民族がともに暮らしています。各地域で文化や暮らしも異なるため、より多くの人たちと出会い、多様な文化を知りたいと思い、たくさんの街を訪れました。そこで知ったことは、首都以上にリハビリとは無縁の世界でした。
世界総人口の約15%は障害を持ち、障害者の約 80%は開発途上国に居住していると言われています。また、作業療法士は環境を整えることも職務の一つです。日本でも外国でも、全てのひとが暮らしやすい社会になればいいなと思っています。
ご縁あって出会ったスーダンの人々が社会を変えようとしている今、私もスーダンの人々とともに歩み、ともに成長していけたらと思ったことが、ロシナンテスに興味を持ったきっかけでした。
先日のブログでお知らせした通り、ロシナンテスではザンビア事務所が誕生しました。スーダンとそしてザンビアで、一人でも多くの方が暮らしやすい世の中になるお手伝いができるよう努力していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
岩吹綾子