産科病院訪問
昨日は、オムドルマンにある産科病院に行ってきました。
途中、大規模なデモが行われているという地区を避け、
渋滞に巻き込まれながら、到着しました。
院長のムルワン先生は会議のために、
私の到着時に病院にはまだ顔を出していませんでした。
ルブナ先生という女医さんが、院長のアシスタントをしていると聞いていたので、
ルブナ先生を訪ねました。
ルブナ先生は以前イブン・シーナ病院で働いていたこともあって、
私とは旧知の仲です。
先生の最初の一言は、
「やせたわねー!」
でした。
私は日本に帰って、なんと8キロも増量していましたので、
彼女が知っている私の大使館時代の体重は相当なものだったのでしょう。
そのうちに、院長先生が来られました。
院長の説明によると
ここは、スーダンで中心的な役割をしている産科病院で、
設立が1957年で、現在では年間に2万5千例の出産があるそうです。
最近、症例検討会をはじめ、献血システムの充実、麻酔科医の充実、レジデントシステムの確立(いつでもドクターを呼び出せる)などの改良を始めて、周産期死亡率の低下につながっているそうです。
院長、ルブナ先生と院内を回りました。
政府がお金をかけているところと、全く無視している部分が混在しており、素晴らしいと思わせる施設であったり、劣悪な環境な施設が混ざり合っていました。まあ、スーダンではどこもこんな感じでしょうか。
アイルランドの大学と提携関係にあり、アイルランドから年1,2回の割合でトレーナーとして産科医師や助産師さんが来られているとのことです。だいたい2週間の滞在でトレーニングを行っているそうです。
さて、院長は、我がロシナンテスと何とか協力体制を築きたいと言うのですが、どのようにしてロシナンテスのような小さな団体とこの大きな産科病院との協力体制が築けるのかが、問題です。
ロシナンテスは現在ガダーレフ州の小さな診療所で母子保健を行っています。これを充実させるのも、重要な仕事です。これとうまく連動できないか、思考しなければいけません。
それにしても、赤ん坊の顔を見るのは、それだけでこちらも幸せになります。
「頑張って、大きくなってね!」
川原尚行