特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2008.06.22

盲腸?つらかったとき

3月11日に盲腸を発症しガダレフで手術、そして数日入院。
退院後ハルツームに戻り再び腹痛を起こし即入院。
数日後日本に移送され、関西空港そばの病院に数日入院。
それから実家のある北海道・旭川市の病院に移送され、結局退院したのが4月11日。
そんなコースの中で最もつらかった1日と、最もつらかった瞬間というのがあります。
日本に緊急帰国することが決まりましたが航空券が中々取れない。
川原さんが徹夜で保険会社と連絡を取りながら手配をしてくれてますが、中々確定できない。
結局不確かなまま病院を退院して空港に直行、でも結局乗れませんでした。
翌日のフライトは取れているので、一晩だけならということで病院には戻らず、ロシナンテスの宿舎に帰る。
しかしこれが最もつらい1日の始まり。
宿舎に着いた時点では痛み止めが効いているのでつらくなかった。
しかし翌朝未明、午前4時ごろ、切れた。そして便意も催した。
まずベッドから起き上がるのが一苦労、と言うより大苦戦。
スーダンのベッドは網で出来ているのが多いので、横になると身体がベッドの中に沈む。
寝返りすら中々打てない腹痛の中、そこから起き上がるのはかなりの重労働だ。
何とか起きて足を引きずりながら歩く。そこでふと気付く。
うちのトイレは全ていわゆる和風のしゃがみ式トイレ。しかしとてもしゃがみこめる状態じゃない。
イスに座ってしばし考える。結局イスの背もたれを抱えるようにして逆向きに座って、お尻を少しイスから出して排出する方法を思い付く。
ちょうど起きてきてくれた看護師の菅井さんに、イスをトイレまで運んでもらう。
何とか出来た。ずっと点滴生活なので出るのはほとんど水だ。
下痢状態になっていて、一回終了したのだが、また便意を催した。歩くだけでもかなりきついのに。
また点滴以外、食べ物も飲み物も口に出来ないのでやたらと喉が渇く。
それで水を口に含んで口中でクチュクチュして、それを吐き出す、というのを頻繁に繰り返す。
痛みと渇きとの戦いだった。
最もつらかった瞬間。
お腹に膿が溜まっているというので、それを出すためにお腹に管を射す。
これを最初にやったのがハルツームの病院にいた時。
やたら冷房の効いたレントゲン室の固い寝台に数十分放置され、身体の節々が痛くなっていたときに射された。
こんなに痛い思いをしたのは近年あまり記憶に無く、その時
「この痛みがあと何秒続くんだ」と思った。
その数日後、日本に長時間かけて移送され、病院に着いてすぐ、その管を取り替えましょう、ということになった。
局所麻酔をするという。なら大丈夫だろうとタカをくくっていた。
そしたらそれが、今回の盲腸フルコースの中で最もつらい瞬間だった。
ハルツームの時よりも痛みが微妙に勝っていたと思うのは、その時
「もうこれ以上耐えられない」と思ったからだ。
その時は思い切り叫び声を挙げた。
あんなに叫んだのはいつ以来だろう。
カラオケで長渕を歌うときだって、あんな大声は出さない。
あの瞬間、女性の看護師さんが自分の手をギュッと握り締めて
「がんばって!」と励ましてくれた。
いい想い出。
いわま