均衡が破られた月曜日 #スーダン情勢
今の時期は、断食月のラマダンが終わり、休暇をみんなで楽しんでいる時です。そんな平和的なお休みが一瞬にして壊されました。
昨日、スーダン滞在のスタッフから「銃声が聞こえている」と連絡がありました。その後私のスーダン人の友人からも、抗議デモをしていた人たちを軍人が荒っぽい方法で追い立てている様子のビデオが送られてきました。4月11日にバシール大統領が退陣してから、民衆は軍本部前にバリケードを築き周辺一帯を占拠、一刻も早く軍制から民政への移行するよう訴えていました。軍部はそうしたデモ隊を、銃弾を用いて強制排除したようです。スーダン医師会の発表では、100名以上の負傷者がおり、死者も出ています。
そのような状況ですが、ロシナンテスの事務所、スタッフの住居の安全は確保されています。私は今週末の総会に向けて帰国中だったため、今朝のLINE通話では、スタッフの声を聞くことができて一安心しました。引き続きスタッフの安全を確保するために尽力していきます。
民衆の抗議デモは、ボランティアの精神を持ち、みんなで助け合いながら、非暴力に徹し平和的に行われていました。それだけに、その民衆に向けて発砲されたことに強い怒りを、多くの犠牲者が出たことに深い悲しみを覚えます。私の友人は、「軍制から民政に移行されるまで抗議デモを続ける。このことを日本に知らせてくれ!」とメッセージを送ってきました。
天安門事件が起きてから30年目だそうです。洋の東西を問わず、人間というものは本当に愚かなものだと思います。30年前と比べてよくなったと思うのは、ネットが発達して、世界の距離感が短くなり、スーダンと日本の連絡が容易になったこと。
我々にできることは、こうしたツールを使って今スーダンで起きていることを皆様にお伝えし、現地で困っている人たちのために何ができるか、考えていくことです。少しでも平和に近づくことを願います。