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スーダン2008.06.06

盲腸

ご無沙汰しております。実に久しぶりのブログ投稿です。たぶん4ヶ月ぶりくらい。その内の2ヶ月くらいは病気及び静養期間ということで何とか言い訳が出来そう。後の2ヶ月をどう説明しよう。確かにいろんなことがありました。急なポートスーダンへの出張、そこで体調を崩す。ハサバラ村に日本大使や州保健大臣を招いての救急車贈呈式、川原さんが腸チフスにかかる、まわってきたアラビア語のスピーチの代読。ローカルスタッフのムスタファの交通事故。そしてその後盲腸発症。
でもそういった間も川原さんはずっとこのブログを書いてたわけで、自分が書けなかったことの言い訳にはなりませんね。つまるところ、私はなまけものなんです。
3月11日の未明から腹痛を起こし、昼近くになって病院に行き、結局盲腸との診断。でも運が良かったと思うのは、発症した時に、そこそこ設備の整った病院のあるガダレフの町にいたこと。本当はその日、ハサバラの村にいる予定でした。前日にハサバラ入りしたのですが、診療所で不足している医薬品があることがわかり、しばらく滞在する予定だったのを変更して急遽ガダレフまで出て来ていたのです。
その日は痛みで歩くこともままなりませんでしたが、ロシナンテスのガダレフ事務所兼宿舎から病院まで近かったので、車に乗って少し我慢するだけでよかった。車に付いている温度計は50℃を指していました(どこまで正確か不明ですが)。もし村でこの腹痛を起こしていたらと思うとゾッとしました。その時、村で生活している人たちの状況が如何に厳しいものか改めて思い知らされました。盲腸なんて結構かかってる人も多いでしょうに、村ではそもそも正確な診断ができる設備も無いから、せいぜい薬をもらって後は我慢するしかありません。
結局ガダレフで手術を受け、数日入院。執刀してくれた医師も入院した病院も、ここガダレフ州においては最高レベル。手術は無事成功しましたが、術後の経過が思わしくなくハルツームで数日入院した後、結局日本に移送されることに。航空券は海外旅行傷害保険でまかなわれ、しかも病人の場合はビジネスクラスがあてがわれる。
スーダンでは外国人である自分が、如何に恵まれた環境にいるかを改めて知りました。
その点で、いま最も厳しい環境の中で生きていくことを余儀なくされているのは、ダルフールの人々、ということになるのでしょうか。
いわま