特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2008.05.07

村での出産

昨日、村で初めて出産を見ることが出来ました。
こちらは村での分娩はほとんどが病院に行くことなく、自宅分娩で、TBAと言われる産婆さん、きちんと教育は受けておらず、代々受け告げられてきた経験を生かし仕事されてる、方をTBAと呼んでます。
分娩があるというので行ってみると、家の中には入る隙間もないくらいの女性がいて、彼女の出産を見届けたり手伝ってます。妊婦はベッドで寝ており彼女の足元にはTBAの方がいており、彼女の手元には天井から布切れがかかっており、これをもって彼女はいきむわけです。
声を出すと根性がないことになるので出産の際女性は声を上げません。
出産の方法も見たかったのですが、こちらの人は出産作業は全て布で覆い隠します(と言うことは、TBAは感覚だけで見ずに作業します。なんとも熟練されてる、、とともに、へその緒などを切るナイフがナイフと言うのも言えないようなさび付いた代物だったので、清潔なはさみで切るように指導しました。
なので作業は全く見れなかったわけですが、
途中も妊婦を起こしたり、寝させたりして(それも全て村の女性が手伝う)
本当に自然で産んでるんだって思いました。
出産を見るのは私は実は看護学生の実習のときから二回目で、そして妊婦さんは本当に自分の力で頑張っていて、大勢の女性が見守る中みんなが応援してる中の出産っていいなって思いました。
無事の出産の後はみんなで喜んで、私も感動で涙が出て、もちろん、清潔とかの面で問題はあるのかもしれない、でも、これが自然の姿なのかなって、少し思った。
途中でミルクのようなものを妊婦に飲ませたり、お香のようなものが焚かれて、煙を妊婦にかがせたり不思議な事も色々ありましたが、、。
もちろん日本では安全な病院の中で、ドクターもナースもいて清潔な中で行われて。
こっちは、そうではないかもしれないけど家族や地域の人みんなが手伝ってくれてみんなで出産をサポートして、そして子供が育つのも、みんなの目で見てくれてみんなの中で育って。
スーダンに来て、私は何が大切で何が正しいのか分からなくなるときがあります。
決めるのは全て当事者なのかもしれない。
けど、新しい命の誕生って本当にすばらしいですね。
なんか、子供を産みたくなりました(ってこれは意味のある発言ではありませんので、あしからず)
向井