トイレが完成!感染症をなくすためにできること
今日11月19日は、国連が定める「世界トイレの日」です。トイレがないと、水が汚染されてしまったり、病気が蔓延しやすくなったりします。「世界トイレの日」は、人々の健康に大きな被害をもたらし、時には命を奪ってしまうトイレの問題への意識を高め、問題解決に取り組んでいくために制定された日なんです。
そんなトイレの日にちなみ、今日はワッド・シュウェイン村で建設を行っていたトイレが完成しました!のご報告をしたいと思います。
ロシナンテスが巡回診療を行っていたワッド・シュウェイン村の小学校には、トイレがまったくありませんでした。巡回診療をする中で、この地域では不衛生な水や環境が原因と思われる感染症が多いことが明らかになっていたため、公益財団法人 テルモ生命科学芸術財団の「医療・健康向上貢献事業助成」を受けて、トイレの建設を行いました。
まずは教育省が指定するトイレのデザインを取り寄せ、建設に着手しました。しかし井戸改修工事と同様に、為替レートの大幅な変動で何度も見積もりの取り直しが必要になったり、資材を現場まで運搬するための車両燃料が手に入らなかったりと、その時期のスーダンならではの様々なトラブルに見舞われ、大幅に遅れての完成となりました。
しかし、トイレを作っただけでは衛生環境は改善されません。きちんと掃除をしなければすぐに汚くなり、誰も利用したくない状態になってしまうので、トイレの正しい使い方や清潔に保つ方法を知る必要があります。またトイレの後に手を洗わなければ、そこから病原菌が広まってしまうので、手洗いを徹底する必要もあります。そのためトイレの完成後には教育省から講師を派遣してもらい、生徒156人に対してトイレの正しい使い方や手洗いの重要性などを説明するヘルスプロモーションも行いました。
子どもたちには、その日学んだことを家族にも伝えるように話しました。子どもたちから家族へ、そして家族からその地域へ、正しい知識が広がっていくことを期待しています。