スーダン事務所 着任【寺田 美知子】
こんにちは。この度、スーダン事務所に着任しました寺田美知子です。
スーダンに来るのは昨年12月の出張以来、2回目です。
見覚えのある街並みや、変わらず明るいスーダン事務所のスタッフとの再会を喜んでいましたが、この数ヶ月の間で変わっていたこともあります。
最も大きな変化は、物価です。
昨年末頃からインフレが続いており、食料品や生活用品が、ものによっては倍近くまで値上がりしています。店に行けば品物は並んでおり、町中では車も走っていて、そこまで「急激に生活状況が悪化した」という印象は受けませんが、周りの人と話をしたり仕事をしていたりすると、予想以上に物価上昇の影響が大きいことを実感します。
またガソリン不足も深刻で、ロシナンテスのドライバー・イスマットも、毎日ガソリンがあるスタンドを探し回っていますが、早朝から列に並んで給油までに数時間かかることもあるようです。あるスタッフは「大家さんから家賃を値上げする(2倍の値段!)と言われてしまった」と、新しい住居探しに奔走しています。
ロシナンテスが取り組んでいる建設事業でも、現場からは「材料が値上がりしたり、品薄だったりして、入手が大変」という声が届いています。
と、なんだか大変そうなことばかり書いてしまいましたが、スーダン事務所での毎日の楽しみの一つ、「イルハームのご飯」は健在です。ここではクリーナーのイルハームが皆から食材費を集めて昼食を準備してくれ、スタッフ皆で大皿料理を囲みます。
先日は、初めて「アシーダ」(ドゥラという穀物を水でこねて加熱した、そばがきのような食感の料理)を食べることができました。この日私はテーブルにつくのが遅かったので、皆がつついたアシーダしか写真に撮れず、ちょっと残念だったのですが…この「食べかけアシーダ」写真は、何だかロシナンテススタッフの結束や、スーダンの分かち合い文化の象徴のような気もします。
私にとってスーダンは、12年前に初めてのアフリカ旅行をしていた時に「スーダンを縦断してきた」という旅行者の話を聞いてから、ずっと気になっていた土地でした。
スーダンの経済や人々の生活、それに伴う健康状態等々が今後どうなっていくかは心配ですが、そんな困難の中でも、スーダンの人達と一緒にご飯を食べ、一緒に事業に取り組めることを嬉しく思います。
これからも、事業の様子、スーダンの人々の様子をお伝えできればと思いますので、よろしくお願いいたします。