離任のご挨拶【田才 諒哉】
こんにちは!田才諒哉です。
スーダンでの任期を終え、2018年2月に日本に帰国して参りました。
短い期間でしたが、スーダンでは本当に多くのことを学び、そしてたくさんの方に支えられました。
最後にいくつか心に残っていることを振り返らせてください。
1. ワークアズライフな生き方
日本で「ワークライフバランス」が叫ばれるようになってしばらく経ちましたが、スーダンでは「仕事」と「生活」を明確に線引きすることが難しいです。
スーダンに限らず、途上国全般にいえることかもしれませんが、日常生活の中でどれだけ一緒にご飯を食べたり、一緒にお茶を飲んだり、なんでもない会話をしながらぼーっと過ごすとかいう、日本でいえば「同じ釜の飯を食う」ということが、仕事をスムーズに進める上でも大切であったり、さらには新しい事業への発展につながるということも起こったりします。
仕事に関しても、家族・親戚の多いスーダンなので、親戚を経由して情報収集をしたり、プロジェクトパートナーを探したりということもよくあります。
仕事と生活が完全に切り離せないことに関しては反論もあるかもしれませんが、常に人とのつながりやご縁を大切にし、その中に仕事もあるという働き方は、私にはとても心地よく、ひょっとしたら日本も働き方改革を進めていく中で学べることがこの「ワークアズライフ」な生き方にあるのではないかと感じました。
2. 日本とのつながりの中で活動ができているということ
スーダンという日本から遠く離れた国で活動をしていても、日本とは深くつながっているということを日々感じていました。
特に、2018年4月〜6月にかけてクラウドファンディングに挑戦させていただき、720万円を超えるご支援を日本の皆さまからいただいたことは一番心に残っており、そのおかげでスーダンの北コルドファン州での水事業実施に必要な車両を購入することができました。
日本の皆さまからのこうした多大なるご支援がなければ、我々の活動は実施できません。よくスーダンに駐在していると「そんなところまで行って活動をして偉いねー」とか「すごいねー」とか言われたりもします。私たちは現場で皆さまの想いを届ける存在ではありますが、日々支えてくださる皆さまも私たちと同じ志をもった仲間であり、そんな皆さまを私たちは「すごいな」と心から思います。
また、スーダンの事業だけに集中して取り組むことができていたのは、北九州と東京の事務所で支えてくださったスタッフの方々がいたからであり、応援してくださる皆さま、日本のスタッフ、そしてスーダン事務所のメンバーとみんなで協力して事業が行われているということを強く感じました。
最後に、初めてのNGO職員としての仕事であったり、初めてのイスラム教の国での生活だったりと不安なこともたくさんありましたが、寛大な心で接してくれたスーダンの方々、特にロシナンテスのスーダン人スタッフの愛情に支えられ、スーダンという国が、本当に本当に大好きになりました。
またいつか必ずこの地に帰ってくることを約束して、最後のご挨拶とさせていただきます。
短い間でしたが、応援してくださった皆さまに本当に感謝いたします。ありがとうございました!!