熊本での活動報告 Vol.1
こんにちは。
ロシナンテスインターン生の大庭です。
以前、収穫祭のご報告をさせていただきましたが、
私はロシナンテスで熊本支援の担当として1ヶ月間、熊本に住み込みで活動させていただきました。
そこで、私が熊本で見た現状と感じたこと、熊本が抱える課題について
様々な部分に視点を当て、3回に渡ってお話させていただこうと思います。
熊本地震からもうすぐ半年が経とうとしています。
皆さんは今、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
最近では、メディアで報道されることが少なくなりましたが、まだ避難所で生活している方も多くいます。
また、今年は天候に恵まれず、台風や大雨が熊本を直撃しました。
そのことによって、震災後の片づけがなかなか思うように進まず、
手が付けられていない場所や、発災当時は建っていた家も時間が経つにつれて、
徐々に崩れていってしまうという現状があります。
【熊本のシンボルである熊本城の様子】
私は熊本で「くまもと健康支援研究所」が運営する「くまカフェ」というサロン活動で、
益城町・御船町など被害の大きい地域の4箇所の仮設住宅で、
被災した高齢者の健康づくりの活動を行っていました。
【健康づくりの為の体操風景】
現在、熊本では仮設住宅が建設されているのですが、
戸数が足りていないため、急ピッチで増設中。
しかし、その中での問題もあります。
仮設住宅は、災害時に最も早く建設しなければならない建物であるため、
プレハブで、はめ込みの物がほとんどです。
よって、健常者が入居することを想定して作られています。
体が不自由で車イス生活をしている人は、車イスがトイレの入り口に入らず、
自分ではなかなかトイレに行けない。
誰かの介助が必要な人は、大人数が狭いお風呂に入るのは難しい為、お風呂にも入れない。
災害弱者と呼ばれる人たちが、苦しんでいる状況もあります。
一方で東日本大震災の教訓が活かされている部分もあります。
例えば、熊本の仮設住宅には木が多く取り入れられており、
木の優しい匂いとぬくもりが、安心感を生み出してくれています。
さらに、近所の方と散歩中にばったり会った時に腰かけて話が出来るように、
仮設住宅内にベンチを設置したり、全戸にインターホンが設置されており、
ドアを叩かずに呼び出せるという点も、改善されているようです。
【仮設住宅内に設置されている木のベンチ】
ですが、日中仮設住宅を歩いていても、なかなか外を歩いている方はいらっしゃいません。
特に高齢の方は家に閉じこもりになって、ずっとテレビを見ていたり、
一日、一度しか外に出ないという生活を送っている方が多いようです。
このままでは、時間が経過するにつれて筋力・体力が衰えて、
生活不活発病にかかってしまう人が増えてゆくのではないか…
という事が懸念されています。
こういった熊本の現状は時間の経過と共に、メディアでは報道されなくなってしまいました。
私が見て、感じた熊本を今後も発信していきますので、
熊本を知り、すこしでも熊本のことを考えていただければ幸いです。
以下は今回、私が熊本で活動を行うにあたって、お世話になった団体です。
《一般社団法人フミダス 熊本復興・右腕プログラム》
http://kumamoto-migiude.com/
《株式会社くまもと健康支援研究所 くまカフェ》
https://www.facebook.com/kumacafe2016/