内藤順司さん写真展のお知らせ
それは2005年のことでした。
ニュース番組でスーダンでの医療活動が取り上げられた後、一本のメールが入ってきました。
「私は今までミュージシャンを撮影してきましたが、それは若い人たちにミュージシャンの持つ魂を伝えたかったからです。今後は、海外で活躍する人の魂を日本の若い人たちに伝えていきたいです。」
という趣旨の長いメールでした。
その後、帰国したときにお会いしたのが長髪、革ジャン、ロングブーツのいでたちの内藤順司さんでした。
私はこれまで内藤さんのような方とお話ししたことはもちろん、お会いしたことすらありませんでしたので、”驚いた”という言葉しかありませんでした。
しかし、当時の事務局長の海原六郎君と共に、内藤さんの持つ魅力に引き込まれていきました。
その後、内藤さんは幾度となくスーダンを訪問してくださいました。
スーダンはその国の性格上、外国人に撮影されることを極端に嫌う傾向にあるため、撮影禁止の場所が多く存在します。
内藤さんも警察に捕まるなどの危険な目に遭いながらも、真実を伝えたい一心でスーダンに渡航し続けてきました。
一枚の写真を撮影するということは、撮影される人の心をも撮影することであると、内藤さんの姿を見ていて理解しました。
だからこそ、昔の日本人や現在でもアフリカの一部の人たちは、魂が吸い取られると思っているのでしょう。
内藤さんは撮影する前、そして撮影した後にも、スーダンの人たちの心に寄り添うことをします。
それゆえに、被写体となるスーダンの人たちの魂を、内藤さんが一枚の写真に収めることができているのでしょう。
2011年3月には内藤さんと私は、共に東北へと車を走らせました。
ここでも被災者の方々の心に寄り添うように、内藤さんは一枚一枚シャッターを切っていました。
震災で深く傷ついて、でもそこから前を向いて生きようとする姿を写真に収めています。
私は、言葉でしか後世にこの時の様子を伝えられませんが、内藤さんは写真として伝えることができます。
見事という他ありません。
J.S.Foundationは、内藤さんから紹介してもらった団体です。
今までにロシナンテスが行ってきた井戸を掘っての給水所建設、また、現在行っている巡回診療を支援して下さっています。
心より感謝致します。
9月17日から浜田省吾さんのアリーナツアーが始まり、12月24日まで全国22ヶ所で公演が行われます。
その公演会場、22ヶ所すべてのJ.S.Foundationブースにて写真展示が行われます。
スーダンで撮影いただいた写真も展示される予定です。
コンサートチケットがなくても写真を見ることができるようにと、会場の外にブースが設置されます。
私も帰国した際にはぜひ拝見したいと思っています。
皆様のお近くでツアーが開催の際はぜひ、内藤さんの写真を御覧になってみてください。