特定非営利活動法人ロシナンテス

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スーダン2014.11.16

スポーツ事業 地方で育成年代を対象としたサッカー指導者講習会の実施

スポーツ事業は首都ハルツームで学校が休みの毎週金曜日と土曜日に少年サッカー教室を行います。

同時に、「サッカーを通じてスーダンに平和を広げるための草の根活動」として、地方でサッカーを愛する子どもから大人を対象に、指導者講習会も行います。

今回は、先月10月26日から10月30日までの5日間、
スーダンのセンナール州というところで開催した指導者講習会をご紹介します。

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指導者講習会の集合写真

今回の指導者講習会は、同事業部の前任者であります三田氏と西條氏が首都ハルツームだけに集中する指導者講習会を地方展開したことをきっかけに、センナール州青年スポーツ省から依頼を受け、実現しました。

センナール州は、青ナイル地方にあり、首都ハルツームからバスで5時間かかるところに位置します。

 

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青ナイルの水を使って、野菜や果物がたくさん採れる地域です

 

今回の指導者講習会の目的は、現場に適した指導方法を紹介することでした。

その理由は、現在の指導者講習会が現場で活動する現地指導者のニーズに適していないからです。

現地のサッカー指導者はボランティアで子供達にサッカーを教えています。用具は個人購入が当たり前で、1つか2つのボールと少しの用具しか手配できていません。

しかし、現在の指導者講習会は、たくさんのボールと用具があることを前提に指導方法が組まれています。

この状況下では現場の指導者のモチベーションが維持できません。限られた用具だけでは、サッカーを教える対象者もサッカーの上手な子供だけに絞られます。
誰でもできるはずのサッカーにも子供達の格差が起きています。

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指導者は練習前に練習着の無い子供達に洋服を渡し、
子供達はそれを着て練習します。練習後は回収します

 

今回の指導者講習会の参加者は、同州からサッカー指導者の約50名(シンジャ地区30名、センナール地区20名)と10歳から17歳までの計100名が集まりました。講師は、同事業部の田中三千太郎とフセインカマールが務めました。

 

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講師を務めた田中三千太郎(左)とフセインカマール(右)
 

午前の講義は、日本とスーダンの育成システムの違いや現場に適した育成システムの紹介を行いました。

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ディスカッションを中心に現場のニーズに適した指導方法を考えました

午後は、サッカーグラウンドで実技を行いました。

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ボールや用具が限られている中で多くの子供達の長所と短所
を知る方法として、4対4のゲームを推奨しました


指導者講習会の閉会式には、センナール州青年スポーツ省大臣、同州教育大臣、連邦教育省関係者も出席しました。連邦教育省関係者からは、青少年の教育促進と健康増進を目的に、同プログラムの継続と発展の依頼を受けました。

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ロシナンテスから現地サッカー指導者へサッカーボールの贈呈
 

 

今回の活動は、私にとって首都ハルツーム以外の地域でサッカーに携わる初めての活動となりました。
そして、2つのことを学ぶことができました。 

1つ目は、講習会を受ける機会の少ない地方の人々は、学びに対する姿勢、態度、意欲がとても高いこと。

2つ目は、サッカーというツールだけで、どこの地域、人々とでもすぐに繋がりを築けることです。

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 指導者講習会の参加者と記念写真

 

最後に、スーダンにはサッカーを通じて子どもたちをサポートとする情熱を持った指導者がたくさんいます。
一方で、この活動はとても時間がかかります。成果もすぐには見えません。予算もほとんどありません。

しかし、私たちスポーツ事業部は現地の指導者とともに「できること」から少しずつ活動を継続していきます。

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未来のヒーローとなる子供達のために

 


田中 三千太郎