特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダン2012.10.07

バスに乗って♪

久しぶりのハルツームです。

村の神秘的な出産秘話の後はワイルドな?ハルツームのお話といきましょう。

私が通勤手段に使っているバスのお話です。

自宅からロシナンテスオフィスまでは比較的近くバス1本で通勤出来ます。
帰りはなかなかバスがつかまらないのが悩みの種です。

個々にバス停が設定されているわけではなく好きなところから乗る事が出来ます。
そして好きなところで降りることになります。
行き先(ルート)のみ決まっていて停留場はお客様次第と言う
おもしろいシステムなんです。

朝、自宅から大通りに徒歩で出てあるポイントでバスを止め乗り込みます。
ハルツームで走っているバスはほとんど日本から来たバスです。
1980年代によくあった旅館、保育園、スポーツ施設の送迎バスなどが
2012年ハルツームで元気に走っております。
なんで分かるか?と言うとデザインはそのまま走っていることが多いのです。
〇〇旅館 送迎無料  〇〇保育園 園児募集 など日本語でそのまま残っています。

さてそのバスに乗り込み通勤している訳ですがいつも満員御礼です。
補助席(なつかしいですね)も倒し座っていますので通路もありません。
私はなかなかこの風景が好きでよく人間観察をします。

しっかり履歴書を握り締めた青年 目を怪我した子供を抱いているお父さん
水道管を抱えたおじさん iphoneを持った女子大生
新聞を読むおじいちゃん コーランを読む留学生
乗り合わせた乗客同士昨夜のニュースを議論し合い 納得したりしなかったり。。。
サッカーチームの話で盛り上がり興奮し喧嘩した挙句最後は笑って降りていくおじさん。
バス代が足りないと大声をあげる集金にいちゃん それしかないと頑張るおばちゃん
仲裁に入る男性陣
朝から色んなストーリーが窺えます。

そしてある映画を思い出します。
<Get on the bus>

1995年10月16日、ネイション・オブ・イスラムの指導者ルイス・ファラカン師の呼びかけによって全米の黒人男性たち約150万人が首都ワシントンに集まりデモ行進をしたミリオン・マン・マーチを題材に、行進に参加するための長距離バスに乗り合わせた男たちの姿を描くドラマです。

10数人の黒人男性達が乗り合わせロスからワシントンまでバスで大移動をするのですが
階級や宗教、職業などが違いぶつかりながらも分かり合い交流を深めていきます。
高齢の男性が命をかけてこのマーチに参加するのですが
途中で心臓発作を起こします。マーチを諦め病院へ付き添う者
決意を改めマーチへ向かう者 しかし皆で引き返すのですが男性は亡くなり
遺品が残されていました。遺品はマーチに参加し皆の前でするスピーチの内容だったと
言うあらすじです。

この映画もなかなかおもしろいので機会があれば皆様是非!(笑)

そしてハルツームのバスも沢山のストーリーを乗せ走っています。

明日も私はGet on the bus….

あかね@ハルツーム